「ありがとう」
人は、この言葉が大好物です。
「ありがとう」を食べれば食べるほど、元気になっていきます。
これは食べ過ぎても、お腹をこわすことはありません。
お腹ではなく、胸がいっぱいになるからです。
長期保存も可能です。
しまっておいて、ときどき取り出して反芻したりできます。
そして、しみじみかみしめながら、明日もがんばろう、と幸せな気持ちで思うのです。
「ありがとう」
人は、この言葉が大好物です。
「ありがとう」を食べれば食べるほど、元気になっていきます。
これは食べ過ぎても、お腹をこわすことはありません。
お腹ではなく、胸がいっぱいになるからです。
長期保存も可能です。
しまっておいて、ときどき取り出して反芻したりできます。
そして、しみじみかみしめながら、明日もがんばろう、と幸せな気持ちで思うのです。
アカマツは 夢を見る
寒いから 難儀だろうと
この木は いい木だからと
南の国へ 移されたけど
ハマナスが いない
キタキツネが いない
広々と見渡すかぎりの 地平線がない
葉を散らす 北風
幹を枯らす 大気
それでも自分は あの大地で生まれたから
遅い春の 喜び
夏の そよぎ
丘を染めわたる 紅葉
空はすべて 自分だけのものだった
ここには
ツバメが遊び
冬でもほほえむ花
滋養のある土は 腕を太くしれくれた
暖かい風は 腰を伸ばしてくれる
けれど アカマツは うなだれる
道も車も 息がつまる
ビルばかり立つ 刈り込まれた風景
ああ あの
一人で 厳しく立っていた 凍る大地
いつかわが身を 裂くと分かっていても
あの地に帰りたい
帰れない
賭け事は しない
宝くじも 買ったことはない
そんな私が
一世一代の 大博打
あなたに 賭けた
あなたは 大穴
だけど私の 大本命
みんなノーマークだけど
そうよ きっと大器晩成
私だけが見つけた
最初で 最後の
ダークホース
さあ いっしょに
走ろう
苦労を かけながら
保険も かけちゃうかもしれないけど
人生を かけて
あなたとともに どんな柵も
水掘りも山も谷も
みんなみんな 飛び越えて
かけ抜けてみせるわ
ここはゲーム会場
地球というフィールドの
リアルな仮想現実
初期能力値はランダム設定
みんな名前をつけ直し 外見を変え
記憶もリセット 新規作成
アバターとして生きている
出会えるか? 出会えないか?
生涯の友人に
気がつくか? 気がつかないか?
運命の恋人に
見つけられるか? 見つからないか?
人生の師に
このゲームで何を得たいか
人それぞれで
アバターでしゃべり 動きながら
つかみ取っていく
友情とは?
愛とは?
生きるとは?
経験をふやして能力値を上げよう
いちばん大切な値は 愛
人からもらうとマイナス
人にあげるとプラス
逆さま計算
自己評価はいくつ?
ゲームオーバーまで
判定は未定
気ニナル人ガイマス。ドウシマスカ?
A:声をかける。
B:様子見。
C:相手が声をかけてくるまで待つ。
D:一時的な気の迷いだと思い何もしない。
何度 砂に足を取られたろう
幾世の涙は 天にのぼり 川となり
ため息が 水面に波紋を広げ
相手の名を呼ぶ声は
向こう岸に届くことなく 風と消えた
――いつか 必ず 一緒に――
何百年もの約束を 胸に
彦星は 約束の日
天の川を渡る
心の磁石につき動かされ
車で 船で
飛行機で
川も海も ひと越えで
TシャツにGパンの
彦星
茶髪でハイヒールの
織姫の 前に
立つ
この世は 人生ゲーム
約80年 ノンストップ
だけど みんな
これがゲームだということを忘れてる
剣も 魔法もない
この世界で わたしたちは
だれかが奇跡を起こすのを
待っている
伝説の英雄は いない
星の運命を変えるアイテムは ない
ただ一人一人の
ほほえみが
誰かの希望
さしのべる手が
誰かの救世主
復活の呪文は 知らないけれど
光の言葉を 紡(つむ)ぐことはできるから
この世界に散らばり
粉々に 砕けている宝物の
かけらを 集めていこう
いつか心の 勇者となる
この世でただひとつ
心の日記帳を持ち帰れるとして
私は何を書くだろう
喜びか 悲しみか
愛か 憎しみか
信じたことか 裏切られたことか
与えたことか 奪ったことか
何を見つけ 何を失ったのか
何を生み 何を殺したのか
……
あと何ページあるのか
私は知らず
今日も書く
思いの色を ペンにひたして