麦わら物語 その参

 
ボクは、小学校高学年にはザコキャラが定着。
笑われるのが
馬鹿にされるのが大嫌いだった割りには
相変わらず何も言えないヘタレな自分
なるべく目立たないようしていたのだったが
卒業式の数日前
ボスとまではいかないが
中ボスクラスに石をぶつけられて絡んでこられ
気がついたらド突いてた。

ちゃららちゃっちゃっちゃ~♪
麦わらのレベルが1あがった。

わけでもなく
ったその日は興奮してるからまだよいのだが
翌日になると気まずくて
顔を合わせたらどうしようとビクビクしていた。
相変わらずのヘタレぶり。

中学校にあがりボクはバレー部に入部した。
当時は校内暴力の走りで
ボクの通った中学ではバレー部に
その悪い先輩たちが
所属していることをまったく知らなかった。

同じ町内でよく遊んでもらった先輩も
見事に変身してた。

電気椅子や砂利の上でのフライングの練習とか
バレー部で揉まれながら
中1の夏アタリからプチデビューすることに

中2になると一部の先輩から目をつけられ
カツあげされたり、よくド突かれた。

辛抱できなくなって家まで金返してもらいに行ったら
『金返せって言うたんはお前が初めてや!』
つって今度は鉄パイプでド突かれた。

鉄パイプは、ちょっと小突かれたけでも
メチャいたいんやでぇ!?

数日後、少年課の刑事が聴取に来た。
他所でもカツあげやってたみたい。
先輩は、暫くして姿を見なくなった。
鑑別所へ送られたようだった。
(ボクは歌わなかったけどね)

そして、中3になって麦わら家に事件が
母には姉が一人いて、ボクの叔母にあたる。
叔母は、旦那と死に別れ子供もなく
一人で暮らしていた。

どこで、どうなったかいきさつは知らないが
母とお婆ちゃんとの間で叔母を呼び寄せ
ボクを含めた4人で暮らすことを決めたらしい。
そして、中古だが4人で暮らせる家を買うことを決めた。

母は叔母にお金を預け、物件探しから手続きまで
全てを叔母に任せていた。

一旦は、その家に引っ越したのだが
一月も経たないうちに
土地、建物ともに叔母の名義になっていることが
わかり、貯金や退職金を前借りして
全額負担していた母が名義の書き換えを要求。
叔母はこれを拒否・・・・・
この日から、母と叔母の罵り合う声が
連日、連夜続く。
髪の毛を掴み合い、鬼の形相で絡み合う母と叔母

そして、母はお婆ちゃんとボクを連れ
家を出ることを決めた。

ボクは母に
『裁判して家、取り返そ!』
何回も何回もそう言ったが母にはそうしなかった。
母には世間体をすごく気にする人で
警察沙汰や裁判沙汰を嫌い
結局、泣き寝入りした。

叔母は、ボク達家族が出て行ったあと
すぐさま、家を転売しどこかへ消えた。

麦わら物語 その伍

 

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