ムギです!
今回は、だいぶ前に読んだ本の紹介です。


というのもこの本、今年の4月に続編が出ていたことをつい先日知ったんですよ。

なぜか私の好きになる本は、完結済みだったり作者がすでに亡くなってるものが多いんです(^_^;)
好きな本の続編が出ただけで、こんなに嬉しいんですねぇ。
それはさておき、本題に入ります。




永遠の森    ー博物館惑星ー  
菅浩江  作


〜内容紹介〜
遠い未来、地球のそばに浮かぶ巨大博物館惑星「アフロディーテ」。
そこには全世界の美術品が収められ、データベース・コンピュータに脳を直接接続した学芸員たちが日々働いていた。
美と芸術をめぐる、9つの物語。




未来の博物館を舞台にした連作短編集です。

アフロディーテで働く学芸員たちは、膨大な情報を操り美術品の価値を鑑定する、いわば美のスペシャリスト。
イベントの開催や運営、美術品の展示と、忙しく働く彼らを中心に物語は進んでいきます。

この本に影響されて、しばらくは「将来は学芸員もいいかも…」なんて思ってました。笑



それぞれの話は独立していますが、「美しいもののとは何なのか」というのが共通するテーマです。

例えばモナ・リザもミロのヴィーナスも、実生活で役立つ訳ではないのに、とんでもない価値がついています。
それって、よく考えたら不思議ですよね。

学芸員たちも、自分達が美の価値を分析し、判断することに疑問を感じます。

そもそも、人間が美しいと感じる基準って何だろう?
どうして私たちは、本来はただの音や紙でしかない音楽や絵画に感動するんだろう?


そんなことをはじめて考えさせられました。

何かを「きれいだなぁ」と感じ、心を動かされるということは、ある意味人間の特権でもあるのかもしれません。
(実際のところ、他の生き物のことは分かりませんが!)


そしてこの物語自体も、とても美しい物語なんですよ。

全体を通して、ファンタジックで柔らかな雰囲気。表紙のパステルカラーなイメージがぴったりです。
SFっぽい専門的な話や用語が出てきたりもしますが、それも科学や数学の純粋な美しさが伝わってきます。

芸術をテーマにしたSFは、他にはあまりありません。
最近は意外な組み合わせだと思いましたが、本作はそれらが不思議とマッチしているんです(*゚∀゚*)


何より心に残るのが最後話の「ラヴ・ソング」。
ここではじめて、さりげなく隠されていた伏線に気づきます。
「美」をテーマにした物語にふさわしい、圧巻のラストです!


本作は、
・心温まる物語に癒されたい
・美術館、博物館に興味がある
・お仕事小説が好き

という人にオススメです。

また、チグリスとユーフラテスという記事でも紹介した新井素子さんと近いところがある気がします。
新井素子さんみたいなSFが好き!という方も、楽しめるのではないでしょうか^ - ^

最初に書いたように、現在は続編「不見の月」も出ています。そちらは未読なので、一刻も早く手に入れたいと思います!

 

それではまた次回〜*