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2006/4/21
サグレス
おもちだったら、今一度じっくり見て欲しい。
ユーラシア大陸の最西端は、私は今までリスボンの上の「ロカ岬」だと思っていたのだが、地理的にその下にあるサンビセンテ岬も一応、最西端の岬である!(ロカのほうが有名だけど)
でもまあ、ポルトガル自体がユーラシア大陸の最西にあるので、ロカ岬もサンビセンテ岬も同じだと思いますけども。
実はこの後、ベルギーに一気にフライトで飛ぶ予定なのだが、それがサンビセンテ岬の近くのファーロってとこから飛ぶので、いろいろと好都合が重なり、ユーラシア大陸の最終地点として、私は今いるセビーリャから、ロカ岬ではなくサンビセンテ岬を目指すことにした。
ファーロもサグレス(岬がある街)も何の情報も無いが、まあ何とかなるだろう。(出た!)
しかーーーーも!
このサンビセンテ岬は、あの旅人のバイブル「深夜特急」の主人公が、ユーラシア大陸の最終地に選んだ場所なのだ!
香港からロンドンへ至るその小説「深夜特急」の長い旅で、「・・もういいかな。」と、沢木氏が旅の終わりを決意することになった場所、それがポルトガルのサグレス。
ドラマ版での大沢たかおも眺めた、サンビセンテ岬の輝く太平洋の海原。
私もユーラシア大陸のフィナーレに見に行くのだ!
(私は小説とは逆行して、いまから香港方向に向かうのだが)
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この場所に私も!
早朝6時起きで、セビーリャからファーロまでバスで2時間ほど。(時差1時間)ファーロに着いたら、そこはすでにポルトガル。
着いたらすぐにサグレス行きの切符を買いにチケット売り場へ。
が、そこで私を待っていたのは実に実~に衝撃的な言葉だった。
「ここからサグレスへは行けないわよ。」
∑(゚□゚|||)ガーン(。□。|||)ガーン(|||゚□゚)ガーン!!
聞くと今乗ってきたバスの終点ラゴスってとこから、サグレスまで乗り換えるのだそうだ!
ええ~っ!インフォのお姉ちゃんそんなこと言ってなかったよ!ファーロで乗りかえって言った!言ったもん!わーん!
乗ってきたバスがまだ休憩でいたので、運転手のおじさんに「お願い!今降りた私の席空いてるよね!お金払うからも一回終点まで乗せてって!」って言っても「規則だからだめだ。」なんて、あんたラテンでしょ?あなたの中のラテンを出して!(号泣)
が、バスは無情に私を残してブオーと行ってしまい、しかも次のラゴス行きは2時間後・・・。
近くにいた欧米人に「ロンリープラネット(欧米人用ガイドブック)」を借りてみてみたら、こういう順でした。
セビーリャ→(国境)→ファーロ→ラゴス→サグレス(サンビセンテ岬)
地図や情報はやっぱ必要だね・・・。
しかもしかも、このチケット売り場のお姉さん、キレそうなくらい態度悪い!真剣にむかついた。
しょうがないと入ったカフェの姉ちゃんも、これまたすっげええ態度悪い!何なんだ?ここ。
あのバルセロナで乗り過ごした時の駅がもしここだったらと思うとぞっとする。完全放置だろうなー。
すでにスペインが懐かしいよ・・・。
雨はすっごい降ってるし、寒いし、めちゃくちゃブルーになった。
(写真撮る気にまったくならず・・・。文字ばっかでスイマセン。)
「ほんとうに行けるんだろうか。
もうここで泊って明日ベルギーに飛んだほうが無難なんじゃないか。コーヒーまず!あ、まだ残ってるのに下げられた!」
気がだんだん弱くなる。
こうなると移動するのが恐くなる。
12時半のバスに乗ってラゴスのバスターミナルに無事着いた。
チケット売り場でサグレス行きを聞いたら、10分後にあったのですぐ買ってタバコを1本吸ったらすぐ出発!
ようし、いい風が吹いてきたぞ。
空も晴れてきたし暖かくなってきた!
しかし、やばいな~、もう夕方5時前だ。
日が沈む前に岬に行って後で宿探しするか、先にしとくか、うう、どうしようどうしようと考えていると、どやどやと小学生が乗り込んできた。
どうも下校時間にぶちあたったらしく、こっちは内心汗かいているのに、次々次々次々次々乗ってきて、その行列はやまない。
スクールバスっちゅうのはないんかい!
子供達は私に興味を持って「何人?何人?」みたいなことをキャイキャイ聞いてくるが、
悪いがおばちゃんはそれどころじゃないんだよう!
次々と人は降りて行き、最後には私一人に。
ちょっと不安になる私。
終点だと言われたので降りてみると・・・・
あれ?なんもない??
私はてっきり小さくもバスターミナルみたいなところに止まると思っていたので、そこで宿探しなりしようと思っていたのに。
戸惑っていたら、運転手の兄ちゃんが(気が)男前で、降ろした荷物をもう一度入れろと言ってくれ、無料で街のメインの場所まで折り返してくれた!
ポルトガルで初めて親切な人を見たよ!
兄ちゃんに薦められたホテルへ行って早速チェックイン。
ダブルしか空いてなくて
値段は・・・ああ、言いたくないな。
超豪華な部屋で40ユーロ。
くっそー、今日はもう「ひとり修学旅行(枕投げ)」してやる!
街から岬まで5~6キロあるそうだ。
あのバス乗り換えトラブルの2時間のロスがなければ、レンタサイクルで行きたかったが、自転車屋は4時で閉まってる。
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観光案内所
とにかく、夕焼けになってしまわないうちに、行きたいので、タクシーを呼んでもらう。
が、待てども待てども待てどもやってこない。
聞くとこの街にはタクシーは2台しかないそうだ!
1時間たった頃、やっと呼んだやつがやってきた。
私はもう精神的にグッタリ状態。(その間に歩けたやん・・・)
走ってみるとやっぱりかなり距離があった。
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岬が見えてきた!
なんとか日のあるうちに岬に到着!!!
特に「ここが西の果て」っていう標識があるわけではない。
が、街は閑散としてたのにどこにいたのか結構たくさんの観光客がいる。
タクシーの運ちゃんの都合で15分しかいれなかったのが残念・・・ハッ!そうだよ!
ヒッチすればよかったんじゃん!くそー。
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岬の灯台
やっぱり、「1日しかない!」って焦りが色々変な行動を起こさせた気がするな。
しかも焦りすぎて、小説に出てくる「サグレスビール」を飲むのを忘れたやんけーーーーーーー!!!バカバカ!
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自分にドーーーン!
太陽がもうすぐ沈む。西の果てに。
あとちょっとあるけど、さよなら。ヨーロッパ。