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1アルゼンチンペソ=約40円 1チリペソ=約0.2円(当時)
2005/7/24
幸せの町メンドーサ
ラパスの宿で、ハカセが大おすすめしてた宿そのものが、まず
パンパカパン♪
って感じだったのだ。
その名も「Savigliano Hostel サビリアーノホステル」!
バスターミナルからすぐで、清潔で、男女ドミだけど部屋に超きれいな水周りがあって、きれいなキッチンが使えて、インターネットマシンもあって、朝食つきで、宿の人もいい感じ~。
とりあえず、街歩きも兼ね、自炊用にメルカド(市場)へ行く。
メンドーサ、ほんっと街がきれい!
ヨーロッパ風!住みたい~!
だんだん気分があがってくるのがわかる!!
そして、さすがアルゼンチンというか、メルカドもおっしゃれ~♪
肉なんか全部、ショーケースに入ってるよ。
お米さえ、きれいな器入り(今までズタ袋に入ってるのしか見たこと無い。)!メルカド内の食堂もちょっとしたカフェ風。
おしゃれなお米たち。
運命の出会い?
八百屋に寄ったときである。
そのおばちゃんが、私が日本人とわかると、怒涛のように英語で話を始めた!
「私は日本人が大好きでね!
あまりこの街には来ないけど、昔知り合った日本人がほんとにいい人!
私の母も、あ、先日亡くなったんだけど、日本人の友達がたくさんいたのよ!
日本人は優しくて礼儀正しくて大好きよ!
ねえ、いつか日本に行ったら遊びに行っていい?」
…いや、それは。私、一介のただの客だし(笑)。
でも、日本人好きはほんとのようで、いろいろなことを知ってた。
玉ねぎもおまけしてくれた。
そして、おばちゃんは続ける。
「私も若いときはいろんなことがあったのよ。
いまはこんなんだけどね。でもいつも
”Tomorrow is other day(明日は明日の風が吹く)”
って思って頑張ってたわ。
だからあなたは若いんだからもっといろんなことが出来るわ。
遅くないわ。いい人生をね。」
・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・なんかすっごいうれしかった。
最近までの私の事を分かってて言ってるようだった。
すさんだ心に、水がジューーッってしみこんだ感じ。
ありがとう、おばちゃん…。
↑
もしかして超能力者?
せっかくだし、ちょっとぜいたくしようと、大きなフライパンで作られてたパエリアを買った。
日差しがぽかぽかと暖かい独立公園で、広げて食べる。
まじ、これ美味し~い!(*>ω<)o"
あふれんばかりの魚介類!9ペソ。
日曜日なので家族連れでにぎわっている。
大道芸人や音楽家たちが腕を競う。
落としたエビを、鳥たちが食べに来る。
噴水の音が心地よい。
あ~あったかい…。
「あ、なんか今ちょっと幸せだぞ。」
ひさしぶりに思い出す感覚であった。
宿に帰って、芝生の中庭でベンチでうたた寝。
お手伝いさんのまく水が太陽に反射してキレイ。
遠くからタンゴっぽい音楽が聞こえる。
…そのまま3時間くらい爆睡した。
ここ2週間くらいのことはみんな夢だったらいいのになあ、と思った。
猫に小判を体感
今日は宿で申し込んだ「ボデガツアー」に行った。
ボデガとはスペイン語で、ワイナリーの意味。
そう、アルゼンチンはチリに並ぶワインの名産地なので、優れた古いワイナリーがたくさんあって、それぞれ見学ツアーを出してるのだ。しかも試飲付き♪
昼過ぎに出て、ふたつのワイナリーを回った。
ガイドのおねーさんがすっごく楽しい人で、乗客いじりをしている。
私に、どっから来たのとか、スペイン語分かる?とか聞いてくれて、「ポ、ポキート(少し)」って言ったら、「ワインには興味あるの?」って聞かれたので、「いえ、アルゼンチンに来てからです。」って言ったら、乗客に大うけした。
おじさんなど、ヒイヒイ笑って苦しそう。
そ、そんなにおもしろかったか?今の、何が??
ともあれ、その一件で(年配が多い)そのツアーでは、いろいろかまってもらった。
↑
貯蔵庫。それぞれのワイン部屋で寝かす
ふたつ目のワイナリーは、メンドーサで一番大きいところ。
なんか美術館もかねてる。
説明は、そのワイナリーの担当者みたいな人がしてくれるのだが、たった一人のアジア人の私に気をつかってか、スペイン語で説明した後、私に近づき同じ説明を英語でしてくれる。
最初はうれしかったんだけど、英語の説明の間はみんなの注目を浴びるところとなるので、「わかりましたか?」って聞かれて、いいえとはとても言えず、目が泳がないように「わかりました!」と答えた。
ていうか、言ってることは分かっても意味が分からない。
ほんとにワインに関してはチンプンカンプンなのだ。
赤と白がある、ってことくらいしか知らない。←ひどすぎ?
ああ、今必死でワインの勉強をしてるソムリエの卵たちと代わってあげたい!
あれ?このせりふ、デジャヴ?
樽の大きさが分かるでしょー。
みんな、最後のワイナリーでワインをごっそり買ってた。
「だって安いわよ!あなた、買うべきよ!こんなの日本だったら何万円もするのよ!」
やー、わかってる。わかってはいるが、冬装備でパンパンの荷物の上に高級ワインなど持とうものなら、体力的にも精神的にもつらそうなので、グッとがまん!
…なんか、このツアーの人たち。
みんな、ほんといい人達~。別れがたい。
みんな超やさしいし、面白いよ。
この人たちと、ウユニツアーだったら良かったのに…。
午後7時に市内到着。
私が降りるとき、みんなが握手してくれて、「よい旅を!」って言ってくれて…バスの窓から手を振ってくれたみんなの笑顔が忘れられない。たった数時間のツアーだったのに…。
高級ワインも4杯飲めたし、これで25ペソなんて安いわ、まじ。
なんか、すこしずつ心が元気になっていく気がするよ!
ありがとう、メンドーサ
明日、チリに行くことにしたので今日はメンドーサ最後の日。
通りすがりに「オラ!」と声をかけてくれる少年
ぶつかりそうになって帽子を取ってお辞儀してくれるおじいさん
私が買うタバコの銘柄を覚えてくれた商店のお姉さん
みんながいとおしいよ。
誰もいやな人に会わなかったなあ~!
↑
エスプレッソおいしい!クッキー付き!!
メルカドへ行って、あのおばちゃんに別れの挨拶をしてきた。
おばちゃんはすごく喜んでくれて
「あなたを待っている人は必ずいるのよ!
よい人生をね!若いんだから!」
と再び予言めいたことを言ってくれる。
何回も抱き合って別れた。
いつか誰か運命の人と出会えたら、またここにきて、おばちゃんに会ってもらいたい!!!
その後は、人呼んで「メンドーサのセントラルパーク」という、「サンマルティン公園」へ行ってのんびり。
あながち、大げさでなくてほんとそれくらい広くてきれい。
樹齢なん百年みたいな、「このー木なんの木」みたいな木がにょきにょき生えてて、めちゃなごむ。
いちばん大きい木の下に座って昼寝。
なんか木の精のパワーを充電してもらった感じだった。
うわああ~!
去りがたい~!
こんな気持ち、はじめてかも。
でも、今の私には、チリのビーニャで食べられる「あなご丼」(※)の方が勝ってしまったのだ。
てな訳なので、さよならメンドーサ。
※チリって、あなごはクズ魚として捨てるらしく激安で買えるそうだ。うきうき♪
翌朝、メンドーサ最後のメールチェックをしたら、一緒にチチカカ湖へいったY君からメールが来てて、もうすぐ帰国だそうだ。
Y君は私と別れてすぐ、バスで荷物を盗られ、現金やカメラがなくなったそうだが、なんかそれからのほうが旅が楽しくなったそうだ。
吹っ切れるのだろう、ある意味。そして、つづいて
「最後だし、メールだから言うけど
ムギさん、あんた、かっこいいよ!
俺は女の人をめったにかっこいいとは思わないけど
あんたはかっこいい。」
心のリハビリ、終了~♪
HP回復!!
↑
復活の呪文ベホイミでフル充電!!
ヨーイチ!(あ、本名ゆっちゃった)
そのセリフと、このメールのタイミングがどんなに私を勇気付けたかわかるかい?ありがとうね!
もう、私は私で生きていく!うん!
すがすがしい気分でドアを開け、手を振ってくれる宿の人たちに大きな声で「グラシアス!(ありがとう!)」って叫んだ。
ほんとにありがとう、メンドーサ!
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