最終更新日:2016/12/29 更新内容:新規作成
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■はじめに
各章共通のFate/Grand Orderの世界、設定に関わるネタバレ要素についてご紹介する「ネタバレ情報/考察」の別冊コーナー、その第四弾。
ここでは2人のソロモンに関する設定・考察を取り扱います。
→Fate/Grand Order 各章共通のネタバレに関する設定/考察一覧はこちら
その名の通り「終章までのネタバレ要素をモロに含みます」のでご注意いただき、ネタバレが苦手な方、見たくない方はブラウザバックや、目次などへお戻りくださいますようお願いします。
■第四章~七章に登場した、「ソロモンの正体」について[確定情報]
4章において遂に姿を現したソロモン。
そのソロモンは自ら「私は死後、自らの力で蘇り、英霊に昇華した。英霊でありながら、生者である。」と語っています。
よって、以下の事が確定しています。
・10世紀の人間としてのソロモンは1度確実に死亡している。
・その後グランドサーヴァントとして「自力で英霊」となる。
・蘇った後、「人類滅亡(焼失)計画」を計画し、実行に移す
目的は「私は私のまま、私の意志でこの事業を開始した。愚かな歴史を続ける塵芥、この宇宙で唯一にして最大の無駄である、おまえたち人類を一掃する為に」
とはっきりと語らました。
ただ、「本当に自力で英霊となったのか」「どうやってなったのか」「本当にソロモンなのか」という謎が残っていました。
その謎が正体にて遂に判明。
「人理崩壊を目論む主犯、ソロモンの正体はゲーティア」である事が明らかになりました。
思えば7章以前でその正体を示唆する最大のヒントはやはり謎のまま残った「天命の粘土板」の回想でしたね。
■7章で登場した「天命の粘土板」の回想で登場した独白について[確定情報]
天命の粘土板では「ある人物」の「ある王への憎しみの独白」がありました。
その「王」はやはりソロモンを指してましたが、
問題だった「独白している人物が誰なのか?」
これこそがゲーティアだったわけですね。そもそも、この画像の場面で「私」ではなく「私たちの誰もが」というのが最大のヒントだった模様。
すなわち独白しているのは1人ではなく群体だったという事ですね。
■参考)伝承におけるゲーティアとは[伝承上の情報]
では「ゲーティア」という名前について耳なじみが無い人もいると思いますので、軽く解説します。
といってもシナリオ内にも言及あるんですが、ゲーティアとは作者不明のグリモワール(意味:魔術の書物)、『レメゲトン』(『ソロモンの小さな鍵』とも)の第一部のタイトルを指します。
元は書物の名前ということですね。
(レメゲトンは全部で五部存在)
ゲーティアはレメゲトンの中でも「悪魔についての書」であり、72人の悪魔を呼び出して様々な願望をかなえる手順が書かれています。
要は「ゲーティア=ソロモン王の72柱の悪魔についての書」ですね。
■Fate内におけるゲーティアの設定、誕生の経緯について[確定情報]
さて、上記の定義から転じて、Fate世界では「ゲーティア=72柱の悪魔の集合体」として登場しています。
ただし、その身体はソロモンのものです。
ロマンも言っている通り、終章の舞台「時間神殿」を構成するのはソロモンの魔術回路であり、それを操っている「中身がゲーティア」というものになっています。
ゲーティアが誕生した経緯は以下の通り
・ソロモンの使い魔として「ソロモンの七十二柱の魔神」誕生
「正しい道理を、効率的に進めるシステム」の役割を担う。
→その役割の中、過去と未来を見通すソロモンと同調する事で、ソロモンと同じものを見る。
結果、数え切れない悲劇を見させられた結果、ソロモンと問答
(これが、終章でも出てきており、七章で出てきた光景)
→魔神は使い魔(守護霊体)に過ぎない為、ソロモンに同調せざるを得なかったが、
その裏で計画を決意。(詳細は次項目を参照)
→ソロモンの死後、そのまま魔神は置き去りにされる
→その遺体に巣くい、長い年月をかけて乗っ取り、「ゲーティア」として蘇る。
また、集合体としてのゲーティアとなった時、全能の力と視点を得る。
→人理焼却の為の計画を練り、ソロモンの魔術回路を用いて「時間神殿」を構成。
→時間神殿を拠点に、歴史を狂わせる特異点としての聖杯を造り、
自分がデザインした魔術師達(ゲーティアの意識で魔神へと変貌する)を子孫として人類史にちりばめ、七つの起爆点を作り出した。
すなわち、ゲーティアが全てのグランドオーダーの根幹。
FGO世界では特異点を作り出したのはもちろん、「聖杯を作ったのもゲーティア」という事になっていますね。
■ゲーティアの人理焼却への動機、目的、計画とは[確定情報]
ソロモンと同調し、多くの悲劇を見させられた結果、人間を見限った。
しかし、その動機と目的は終章ではっきりしており、
今までは「何の為に人類を滅ぼすのか」という謎が残っていましたが、
逆に「人類を滅ぼすのが目的ではなく」
「自らを天体とし、この惑星を造り直す」のが目的であり、
「その目的の為に、3000年間の全人類の熱量が必要」である事が判明しました。
要は人類を滅ぼすのは目的の為の第一段階「人類総エネルギー化作業」であり、「その次の段階」=「この惑星を造り直す」がある為、「次の仕事」という言葉が七章以前で使われていたのですね。
以下はゲーティアに関する設定を一部マテリアルから原文ままで。
・そも七十二柱の魔神とは、(人間の)魔術の祖ソロモンが創り出した「正しい道理を、効率的に進めるシステム」
(しれっと、ソロモンが魔術の祖である事がはっきり明記されていますね)
・ソロモン王ですら到達できなかった全能者
・全能である以上は人間を理解できず、不死である以上は答えには辿り着けず、故に「人の王」にはなり得なかった。
・ソロモン王と人間達の関係を嘆き、怒り、ソロモン王が無視し続けた「人間の不完全性」を克服しようと活動する呪い
これの呪いがすなわち「人類史をもっとも有効に悪用した大災害」「原罪のⅠ 憐憫のビースト」というわけですね。人間の不完全性を否定するが故の憐憫というわけですね。
これが人間が不完全なものであるという事を肯定できれば、ビーストにはなり得なかったわけですが、全能者になってしまったが故に、なおさらそれが理解できなかったようですね。
3つの宝具については後述参照。
あとはゲーム内のマテリアルでも詳細は色々書いていますので、一度ご確認ください。
■「本物のソロモンの正体」について[確定情報]
では、本物のソロモンはどこにいるのか、という問いについても終章で明らかに。
ロマニ・アーキマン、彼こそがソロモンその人でした。(詳細は次項)
■ロマンの正体~ソロモンがロマニ・アーキマンになるまでの経緯~[確定情報]
2004年での冬木市の聖杯戦争において、カルデア先代所長 マリスビリー・アニムスフィアは、執念の探索の末、ソロモンが「未来へと送った10個目の指輪」を探し出し、その最高の聖遺物を手に英霊・ソロモンを召還しました。
そして、聖杯戦争を勝ち抜いた英霊・ソロモンが聖杯に願ったのが
「純粋に人間になりたい」「人としての自由を知りたい」ということ。
これにより誕生した(作中の本人の原文ままだと「生まれ変わった」)のがロマニ・アーキマンという「人間」。
ロマニ・アーキマンという人間には「生まれ変わった」ことにより、ソロモンとしての魔術回路も無くなり、千里眼も無くなった。
これにより何の力も持たない、人間として生きる自由を得たはずであった…。
しかし「人間に転生する際」に彼は見てしまう。「人類終了の未来」を。
これにより、その後10年の「自由の筈の」ロマンの人生を表す言葉がこちら。
人としての自由を知るために、人間になることを願ったにも関わらず、
全く休息なく、ただ人類終了未来を回避する為にのみ行動した10年間…。
しかもソロモンとしての能力は一切なく、人間としての身で。
図らずもゲーティアが「身体はソロモンでありながら中身は偽物」の身である一方、
その対比としてロマンは「身体は単なる人間、しかし中身はソロモン」という存在だったのです。
そして終章、ゲーティアの前に彼は「瀬杯に向けた願いを捨て去り」、姿を現します。
「第一宝具を使う為」に…。
■ソロモンの3つの宝具について[確定情報]
終章において物語の鍵となったのがソロモンの3つの宝具。
2つの宝具はゲーティアにも使えました。すなわち
・第二宝具「戴冠の時きたれり、其は全てをはじめるもの」
ソロモンの魔術回路を使用した固有結界、時間神殿空間そのもの。
宙の外、時間と隔絶した虚数空間の工房
・第三宝具「誕生の時きたれり、其は全てを修めるもの」
人理終了を告げる光帯。人類史すべてを熱量に変換したもの
ただ、第一宝具はゲーティアには分からなかった。(ソロモンが伝えていなかった)
よって、以下を仮想の宝具としました。
・仮想第一宝具、「光帯収束環(アルス・ノヴァ)」
第三宝具を燃料に、極点に至り、この星において唯一となる事。
しかしこれに対し、「ゲーティアが持っていなかった10個目の指輪」を持って現れたロマン(ソロモン)。
そしてゲーティアと対峙した彼は真なる第一宝具を唱えます。
ソロモン王の本当の第一宝具
・「決別の時きたれり、其は世界を手放すもの(アルス・ノヴァ)」
ソロモンの唯一の「人間の」英雄らしい逸話の再現。
ソロモンの体(=ゲーティアの身体)も、命(ソロモン=ロマンの霊基)も消える、自爆攻撃。
そしてソロモンが「英霊の座からも消滅」「存在が完全消滅」する宝具。
また、魔術王ソロモンの完全消滅を以て、本当に意味で身代が終わります…。
■ソロモンの指輪とは[参考情報]
今回のストーリーでもう1つの鍵となった10個目の「ソロモンの指輪」について、伝承上の情報を補足としてご紹介します。
「ソロモンの指輪」とは、唯一神ヤハウェの命を受けた大天使ミカエルより、ソロモン王に授けられた指輪。
様々な天使や悪魔を使役することができるという効果を持つ、ソロモン王の力の象徴です。
FGO作中では、この10個のうち、9個をゲーティアが持っていたものの、
最後の1個はロマンが持っていました。
というのも、ソロモンが生前10個目の指輪を未来に送り、
それを、冬木の聖杯戦争においてカルデア先代所長/マリスビリー・アニムスフィアが執念により発掘し、ソロモンを召還。
その後はソロモン自身(=ロマン)が持っていました。
なぜ生前のソロモンが10個目の指輪を送ったかについては、「あの時はどうしてそんな事をしたのか分からなかった。いつも通りの、神様の気まぐれだろうと思ったもの」としていますが…。
■ソロモンと、ロマンの設定についてのまとめ
今までの情報をまとめると以下の通り
・ゲーティアは「身体はソロモンでありながら中身はソロモンの悪魔の集合体」
一方、ロマンは「身体は単なる人間、しかし中身はソロモン」である存在。
・ソロモンの悪魔は「正しい道理を、効率的に進めるシステム」の役割として、ソロモンの指輪の力により、ソロモンによって作られた存在。
・しかしソロモンの死後、ソロモンの悪魔が「人間の不完全性を肯定せず、克服しよう」と、ソロモンの遺体に巣くい活動した結果、人類悪のⅠ 憐憫のビースト「ゲーティア」となる。
・ゲーティアは聖杯を作り、七つの特異点を作り、3000年全ての人類を焼却し燃料とする事で、自らを天体とし、地球そのものを1から造り直す事を志した。
・しかし、ロマン=ソロモンによって第一宝具を発動され、その身体は崩壊し、集合体としてのゲーティアは崩壊する。
そして第一宝具を発動した事により、ロマン(=ソロモン)は、英霊の座からも完全消滅。
以上です。
本当にこの項目は長くなりましたが、このFate/Grand Order第一部の根幹となるのがゲーティアであり、そしてソロモンでしたので、もしこれを見て、参考になる所があれば幸いです。
初回作成日:12/29
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