どうも!
ネコにもわかるギターの弾き方、ギター講師のヤスオです。
今回は、
メロディック・マイナー・スケールの
ダイアトニック・コードについて
説明していきます。
今まで同様、
暗記して覚える必要なんてありませんからね!
気軽にいきましょ~!
( ´ ▽ ` )ノ
前回の記事(『ダイアトニック・コード 8(マイナー・ダイアトニック・コード④)』)で説明した
ハーモニック・マイナー・スケールは
「Ⅴ7」コードを作るために生まれたスケールで、
「Ⅴ7」を作る目的で
ナチュラル・マイナー・スケールを変化させた結果、
「Ⅴ7」以外にも
「ⅠmM7」、「♭ⅢM7(♯5)」、「Ⅶdim7」
というダイアトニック・コードが出てきたのでしたね。
メロディック・マイナー・スケールは、
ハーモニック・マイナー・スケールの6番目の音を
半音上げたスケールです。
なぜ6番目の音を半音上げたのかというと、
「ハーモニック・マイナー・スケール」の
「第六音」と「第七音」の間隔が
1音半も空いてしまっていることによる
不自然さを解消したいからです。
ギターの指板上で、
間隔を確認してみましょう。
Aハーモニック・マイナー・スケールの音を5弦上に並べた図
↓
他の音は隣り合っているか、
空いていても1フレット分ですが、
6番目と7番目の間だけ
2フレット分(1音半)
空いていますね。
ギターで実際に弾いてみて
この雰囲気を味わってみてください。
5弦だけで弾いてみても良いのですが、
ちょっと弾きにくいと思いますので、
こんな感じで弾いてみてはいかがでしょうか?
↓
適当にフレーズを変えて、
スケールの6番目(5弦8フレット:F音)と7番目(4弦6フレット:G♯音)の辺りを
行ったり来たりしてみると、
このスケールの特徴を味わえると思います。
この雰囲気が、
スケールの6番目と7番目の音程差によって
生まれているのです。
これはこれで良い雰囲気なのですが、
もうちょっと滑らかにメロディーを整えたい
という思いから生まれたのが
メロディック・マイナー・スケールです。
Aメロディック・マイナー・スケールの音を5弦上に並べた図
↓
6番目の音を半音上げることにより、
1音半の広い音程間隔が無くなりました。
これも実際にギターで弾いて
確認してみてくださいね!
↓
メロディーが滑らかになり、
全体的に整ったように感じますが、
いかがでしょうか?
ハーモニック・マイナー・スケールは、
和名では『和声的短音階』と呼ばれ、
和声(ハーモニー)のために
生まれたスケールでした。
それに対し、
メロディック・マイナー・スケールは、
和名では『旋律的短音階』と呼ばれ、
旋律(メロディー)のために
生まれたスケールなのです。
さらに、
メロディック・マイナー・スケールでも
「Ⅴ7」を作ることができます!
となると、
メロディック・マイナーのほうが優れている
ような気がしてしまうかもしれませんが、
そういうわけではありませんので、
誤解しないでくださいね!
主にロックやポップスでは、
それぞれのマイナー・スケールを
別々に使うのではなく、
「ナチュラル・マイナー・スケール」を中心に使って、
そこに
「ハーモニック・マイナー・スケール」
や
「メロディック・マイナー・スケール」の音を
混ぜて使うことが多いです。
なので、
そのマイナー・スケールの音によって構成される
マイナー・ダイアトニック・コードも、
「ナチュラル・マイナー・スケール』のダイアトニック・コードを中心に使って、
そこに他のマイナー・ダイアトニック・コードを混ぜて使うことが多くなります。
優劣ではなく、
その場に応じた選択肢のひとつですね。
知っていれば、
選べるオプションが増えるわけです!
o(^▽^)o
でも、
選択肢が多ければ多いほど良い
というわけでもありません。
選択肢が多いと、
余計な迷いが生じます。
なので、
不要な選択肢を削ること
も大切です!
丸暗記するよりも、
まず
知ること。
そしてその後に、
自分に必要なことだけ
覚えれば良いと思います。
使わないものは
覚えても忘れてしまいます。
なので、
使い方も含めて
確認していきましょう!
(・∀・)/
さて、
旋律面での問題が解決しましたが、
スケールの音を変更したことによって、
ダイアトニック・コードにも変化が表れます。
Aメロディック・マイナー・スケール
↓
今までのダイアトニック・コードと同じように、
このスケールのそれぞれの音に
3度の音程(スケールの音をひとつ飛ばし)で
スケールの音を重ねていけば、
Aメロディック・マイナー・スケールのダイアトニック・コードになります。
まずは、
3和音から確認してみましょう。
↓
Aメロディック・マイナー・スケールのダイアトニック・コード(3和音)
ローマ数字(ディグリー・ネーム)で表すと、
Ⅰm Ⅱm ♭Ⅲ(♯5) Ⅳ Ⅴ Ⅵm(♭5) Ⅶm(♭5)
となります。
続いて、
4和音の場合です。
Aメロディック・マイナー・スケールのダイアトニック・コード(4和音)
ローマ数字(ディグリー・ネーム)で表すと、
ⅠmM7 Ⅱm7 ♭ⅢM7(♯5) Ⅳ7 Ⅴ7 Ⅵm7(♭5) Ⅶm7(♭5)
となります。
同じ種類のコードが連続で出てきたりして
わりと覚えやすそうですが、
暗記してもあまり意味がないと思います。
それよりも、
3種類のマイナー・ダイアトニック・コードが出揃ったので、
並べて確認してみましょう。
「ナチュラル・マイナー・スケール」
「ハーモニック・マイナー・スケール」
「メロディック・マイナー・スケール」
の順で
ダイアトニック ・コードを並べてみると
こうなります。
↓
さらに、
重複するコードを削除するとこうなります。
↓
つまり、
メロディック・マイナー・スケールのダイアトニック・コードで、
他のマイナー・ダイアトニック・コードには無かったコードは、
「Ⅱm7」、「Ⅳ7」、「Ⅵm7(♭5)」、「Ⅶm7(♭5)」
の4つになります。
が、
「Ⅱm7」と「Ⅶm7(♭5)」の2つは、
メジャー・ダイアトニック・コードと同じです。
なので、
新たに出てきたコードは、
「Ⅳ7」と「Ⅵm7(♭5)」だけ!
しかも、
「Ⅱm7」と「Ⅶm7(♭5)」は
マイナー・キーではあまり使われません。
なので、
覚えるなら
「Ⅳ7」と「Ⅵm7(♭5)」だけ!
( ̄∇ ̄)
ⅣもⅤもセブンス・コードで、
ⅥもⅦもマイナー・セブンス・フラット・ファイブになる
という感じで
覚えやすいので覚えておいても良いのですが、
暗記しただけでは意味がないので、
次回、
コードの使い所などを含めて
もうちょっと詳しく書きますね!
ではまた!
( ´ ▽ ` )ノ
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