日大アメフト「ひどいタックル」問題は、加害者とされる宮川泰介さんの記者会見が今日行われた。
世間の話題的には、たぶんこれがピークで、徐々に静かになっていくと思う。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180522/k10011448111000.html
アメフトは、その激しさとは裏腹に、「見ている人」を楽しませることに重点を置くタイプのスポーツで、
だから勝利至上主義や求道的なありかたはなじまない‥という観点が、こと日本人がスポーツをやるときに
忘れられがちなのが厄介なのだけど、そんなことを思いながら目にした以下の記事が、
グラウンド上での決着の付け方についてのコメントでは白眉だと思う。
https://ameblo.jp/betty-suzuki79/entry-12375302956.html
で、コトはグラウンドを離れて、監督ケシカラン、連盟ケシカラン、日大ケシカラン、
(目立ってないけど)マスコミもそろそろケシカラン、という話になってきてる。
5月21日月曜日に会見された、被害者の父親である奥野康俊大阪市議会議員(52=大阪維新の会)さんの肩書を見て、これはこれで別のゲームが行われているのだ、と感じている。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180521-00215901-nksports-spo
父親が企業のサラリーマンだったら、コトを大きくする選択は取りづらかったであろうし、関学としても、あれほど毅然とした攻めの姿勢で臨むことはなかったと思う。
また、審判の目の前でなりふり構わずタックルに行ってる映像が残っていて、手際よくマスコミに提供できたから、見事なまでの速さで事態が大きく広がった。鈴木スポーツ庁長官までコメントを出すというのは僥倖だったとしても。
彼は、地方の名士であり、息子も大学のクラブで花形のQBを務める英才である。
その英才に傷をつけられて、それがどうやら非道なやり方でやられたという証拠もある。
親の子に対する愛情はみな同じ、だとしても、それをどう表明するかは、立場や能力が物を言う。
今回は、大いに物を言ったケース。
絵に描いたようにそれに乗ってしまったマスコミのありようはどうかと思うのだけど、
こんなブログを書いている時点で私も乗ってしまっているわけで、あまり人のことは言えない。
せいぜい考えるヒントとして乗らせていただく。
いずれにしても、この父親が「騒ぎにすることで、知名度なりイメージなり、メリットを享受できる」立場であったことを考えると、このグラウンド外のゲームは興味深いケーススタディになり得る。
さて、戦線は広げられるだけ広がった、と思う。あとは、どう収拾をつけるか。
内田監督はすでに監督職を辞任しているが、常任理事としてとどまることも難しかろう。
日大としては、いくばくかのお金を積んだ上で、イメージ挽回のためのキャンペーンを打つことになるだろう。
微妙なのは、アメフト部の存続だが、コーチ陣を外部から招へいするなど、「人心一新」をせいぜい目立つように実施する、今年は対外試合を自粛する、ほとぼりが冷めた頃に関東リーグに復帰する、というあたりかと思う。
「被害者」側は・・・なにがしかのイベントの後、お互いに若者たちの将来を考えて・・・なんてコメントを出して、いい感じに矛を収め、父親は次回も再選されるのだろうな。QBの彼は、秋には復活していると思う。誰も彼には厳しくタックルできなくなるのだから。
と、ここまでが、「違うゲーム」の話。
「同じゲーム」が、おそらく日大の、広報部だかどこで、まさに今進行中であろうと思っている。
日大幹部としては、降ってわいた災いで、大きな組織だけに、部下の皆さん、しっかりやってくださいよぅ、という態であろうと思う。
アメフト部の周りは、人材はいたとしても、多かれ少なかれ連帯責任を負う立場なので身動きできない。
日大のどこかに、それもおそらく一人だけ、「断れない立場の人」が居て、善後策を夜も寝ないで考えている。
上からも下からも外からもつつかれて、疲労困憊で時々トイレで涙しながら、家族のために働いている。
追い込まれて、善悪の判断もつきかねて、自分が何をやっているのか、やろうとしているのかがわからなくなっている。
誰かが引っ張りあげてあげないと、また悲劇がおこるんじゃなかろうか。