奈良に来ています。

奈良と言えば食。

私はそう言いづけています。

奈良は美食の街。

本当に美味しいお店が奈良にはあります。

京都に比べて取り上げられることは少ないですが、奈良はそもそも水がいいし土地もいい。

橿原神宮が作られたり、数々の遺跡、お寺、神社があるところ。

場の良いところなのです。

 

そこで育つ野菜、肉も素材としての価値が高く、いいものが揃っています。

それを腕の良い料理人が作れば、美味しい物ができるに決まっている。

そんなことを実感する店に連れて行ってもらいました。

 

中華の店。

町中華の名店です。

 

不思議な立地にその店はあります。

まわりに店はありません。

住宅街のはずれのような、バイパスの下に店があります。

連れて行ってくださったお客様も

「バイパスの下の道はほぼ通らないのでここに店があるとは思わないし通過する場所」とおっしゃっていました。

 

そんな普通ではださないような立地にある中華。

店の外観だけ見て知らなかったらたぶん入らない(すみません!!)店です。

 

しかし入って同店をよく知るお客様に注文を任せて、でてきたものをいただいてびっくり。

本当にどれも美味しいのです。

一品一品が美味して仕方ない。

人工的な調味料類は入ってないし、使っている油や塩などにも相当なこだわりが。


私は料理写真が驚くほど下手なのでここには載せませんが、見た目も味も本当に美味しかったです。

 

シェフというかマスターというか、さっきまで店先でたまねぎの皮をむいていたおじさんがテーブルまで来てくれたので聞くと、

「うちはとにかく素材はこだわっています。

 安い物は使わない。

 いいものだけを選んで仕入れています。味が全然違うから。それは修業時代からそうしていましたのでそれを今も続けています」

とのこと。


なんでもシェフは名古屋や東京、神戸、大阪などで中華の修業をずっとしてきて、この店を創業したのだと言います。

 

「50年くらい前には東京の有名中華でシェフをしていたんですよ。その頃で、中華そば一杯1000円という店(高級店)だったので、築地から必要な食材は毎日配達してくれていたような店です。通常はこちらから買いに行かなければならないのに。そこでは毎朝ネギを切る仕事をしていました。ネギをまず一日分切らないと仕事をさせてもらえないので、それをやることから仕事が始まりました。とにかく仕事しかしていない時代でした」

 

といういわゆる修業時代を経験されています。

それがこの方。

 

 

素晴らしい笑顔のシェフ。

マスターでもあります。

名前は。。。知りません。でもとっても良い方というのが話をしていて伝わってきました。

このマスター。ありとあらゆる中華料理を作ってきた経験から、自分なりのオリジナル料理を作り上げて提供しています。

 

その経験があらゆる料理の美味しさに表れていました。

いやー、驚くほどうまくて久しぶりにおかずものから麺もの、スープ、おかゆ、炒飯、デザートにいたるまでありとあらゆるものをいただきました。

もう今日一日、食事はいらないほどいただきました。

今もその美味しさが口の中に残っている感じがします。

 

質の良い食材にこだわり、手間をかけて入念に下ごしらえをし、これまでの経験を活かした美味しい料理に仕上げる。

プロの仕事を拝見しました。

 

いつもはここは満席でなかなか入れないということですが、また来たい店です。

 

今日もプロの仕事に接していけるいける!!