テイラー・スウィフトさんのライブ開催がホテルの宿泊価格を引き上げているという話は、スター不在と言われていた昨今にあって、驚かされます。

その現象は「スウィフトフレーション」という造語まで生み出しています。

 

(写真 米歌手のテイラー・スウィフトさん Photographer: Allen J. Schaben/Los Angeles Times/Getty Images)

 

 

今朝の新聞ではスウィフトさんのライブ開催が英国の物価上昇を後押ししたという記事がでていました。

英国では6月の消費者物価が前年同月比で2%上昇。

特にレストラン・ホテルで6.2%上昇。

中でも宿泊サービスが前月比で2.8%高い9.8%上昇。

ここまで急に上昇するというのは何か要因があるに違いないということで、あらためてテイラー・スウィフトさんのライブ効果が注目されているのです。

 

6月にロンドンやリバプールで開かれたライブに集まるファンたちは「スウィフティー
」と呼ばれています。

これも造語。

彼らは一人当たり日本円で17万円以上をチケットや宿泊代に使うのだそうです。

これは大きな経済効果となります。

120万人が一人当たり17万円以上使うのですから、およそ2000億円の経済効果があると言われています。

 

たった一人のアーティストのつくる経済規模としては莫大な効果と言えるでしょう。

 

市場ではこのテイラーさんのひとりの効果が大きすぎて、物価判断に狂いが生じるという話がでています。統計への影響が大きいと言う話もあれば、それは一時的な話だということもあり、それでまたテイラーさんが注目されているのです。

 

日本では今年のはじめにライブがありまた。かなり騒がれましたが米国ほどの盛り上がりではなかったようにも思います。

それでも4日間で340億円の経済効果だったと言われています。

 

米国での盛り上がりは社会現象。

都市圏人口約300万人のコロラド州デンバーでは、2日間だけの公演で2億170万ドル(約300億円)の消費を生み出しています。
 

米国ツアーは米国GDPを押し上げる要因の1つと言われています。

そして、それはフィラデルフィア連銀の地区連銀経済報告でも取り上げられて話題になりました。

スウィフトさんの曲を題名にしたアナリストリポートも配信されました。

まさに米国では物価に大きな影響を与える存在として認められています。

 

最近、私もアップ目ミュージックでスウィフトさんの楽曲を聴く機会がありますが、聞くたびに新鮮で、なんとなく耳を傾けてしまう音楽づくのセンス、世界中の人々がそれを生で聞きたくなってしまう理由がなんとなくわかります。

 

たった一人のアーティストの力が世界に影響を与えられる。

 

今のようにデジタルが進んだ時代だからこそ、このようなことが加速したとも言えます。

昔のようにアルバムという物体を手に入れないと音楽を聴けなかった時代とは違います。

MTVという映像を流すテレビ番組だけに頼っていたビジュアル面でのアピールも、今やネットやSNSを通じて世界に一瞬で拡散されます。

 

流行へのスピード感が半端なく速く、広くなっています。

 

結果的にそのムーブメントが世界中に広がるので、スウィフトフレーションも起こるのです。

 

野球ではオータニフレーションと言えるほどの経済効果が、特に西海岸では生まれています。

 

たった一人のスーパースターが、たくさんの人を動かす原動力となる。

スター不在と言われた世の中で、あらためて一人のスターが世の中を変えるような時代になっていきそうです。

 

今日も一人の人に注目していけるいける!!