今回のミュンヘンクリニックで楽しみにしていたのは、ヨーロッパの中でも指折りの美術館として知られているアルテ・ピナコテークという美術館での絵画鑑賞です。

これからの経営者はアートに触れて、美的感覚を養っていくことが大切です。

もっとも忙しい経営者は普段そのような時間をとることがなかなかできません。

それよりも仕事優先・・・となってしまうのもわかります。

だからこそこのようなクリニックの機会で、名画や彫刻、あるいはファッションや音楽、舞台などのアートに触れる機会が必要なのです。

そしてクリエイティブ脳を刺激して、新しい発想へとつながるように仕向けていく。

 

名画を見たからと言ってすぐに創造的な脳に変わるわけではありませんが、一つ見ることから始まります。

しかも今回のアルテピナコテークは超有名美術館。

 

開館したのは1836年です。
造りあげたのは19世紀のバイエルン王だったルートヴィッヒ1世です。

彼には夢があったのだそうです。

ヨーロッパを旅することがあったこの王様は、ヨーロッパ各地で、さまざまな名画と出会い刺激を受けます。

700年以上にわたってバイエルン地方を治めてきたヴィッテルスバッハ家の歴代の王は、ヨーロッパの名画を精力的に集めてきていました。
その数7000点以上あったそうです。


それらの多くがここに所蔵されています。

ルートヴィッヒ1世がそれまでの王と違ったのは、

 

「全ての芸術は万人の目に触れなければならない」と考えたこと。

その結果、世界の名画がここに集まり、世界でも有数の美術館として知られるようになったのです。

 

 

確かに驚くほどの名画が並んでいました。

ゴッホやマネ、モネ、ルーベンスなどの、いつかどこかで必ず見たことがある名画。

学校の美術の教科書にも必ずでている名画がそこら中にあります。

これだけ揃っていると、いくら時間があっても足りません。

 

入り口でバッグなどはすべてコインロッカーに預けないといけないのですが、それらを預けて中にはいれば、すべての作品をスマホで写真を撮ることが可能です。

触ることはもちろんできませんが、何か柵があるわけではないので、かなり間近で見ることもできます。

 

入り口にはかなりのセキュリティスタッフがいますが、絵画フロアには数人程度しかいません。

見張りがほぼいないのです。

 

ですから鑑賞は限りなく自由に見ることが可能です。

 

 

(ゴッホのひまわりは2025年までアルテ・ピナコテークで見ることができるようです

 

こんな作品が次々と現れてくるので驚きの連続でした。

 

私はモネの作品を中心に見ていきましたが、ゴッホの見たことがない作品にも目を奪われました。

また知らない画家の作品の中にも気になるものがたくさんありました。

 

これはいくら時間があっても足りないので、途中で切り上げましたが、本当はあと一日使いたいくらいでした。

 

さて、これだけのものを見させてもらって入場料は?

なんと1ユーロ。

180円です。

平日は7ユーロほどですが日曜日は1ユーロしかかからないのです。

観光客でも地元の人でも誰でも1ユーロ。

もしかしたら学生は無料かもしれません。

 

全ての芸術は万人の目に触れなければならないというルートヴィッヒ1世の言葉を今もミュンヘン市は受け継いでいるのです。

これだけアートへの造詣が深い街であれば、当然、学校もアートに触れる機会を作りますし、それを教育に取り入れるのも自然です。

 

別に、わざわざクリエイティブにつながるとか、脳の活性化に…などと意気込まなくても、小さい時からきれいなもの、美しい物、バランスのとれているもの、繊細さ、大胆さ、強さ、弱さなどをアートから教わる機会が多いわけです。

 

だからこそ、仕事や人生において、こうした教育の成果が表れてくるのです。

さまざまな名画を見て、あらためてこうした機会を作ることは必要だと実感しました。

 

アートを大切にする心。

そこからさまざまな発見をすることができます。

これからもこうした機会を積極的に作っていきたいと思います。

 

今日もアートに触れていけるいける!!