岩合光昭さんという動物写真家の方がいます。

 

 

私は岩合さんの写真が大好きで、岩合さんの番組もよく見ています。

NHKで放送されている「岩合光昭の世界ネコ歩き」。

もう12年以上も続いているそうです。

岩合さんが世界を旅して、世界各地にいる野良猫などを撮影するという番組。

家や店や、時にはお寺や修道院などに住み着いているネコなどもでてきますが、なぜか岩合さんがカメラを向けると、岩合さんのほうに近づいてきて、素晴らしくかわいい表情を見せるのです。

 

(写真 岩合さんの公式HPより)

 

きっと岩合さんは猫と話ができるに違いない。

そう感じていました。

 

そんな岩合さんの話を伺う機会をいただきました。

岩合さんはテレビと同じように、とてもやさしい声色の方で、

「みんないい子だね」

というお決まりのフレーズで語りかけてくれました。

 

岩合さんが素晴らしい写真を撮れる理由は2つあります。

 

一つは、猫の目線で写真を撮っていること。

常に地面にはいつくばって、猫と目線を同じ高さにしています。

テレビでも常にはいつくばっている。

おそらく猫は、岩合さんのことを大きなネコだと思っている(はず)。

だから人に近づいていると言うより、大きなネコがいるぞ、なんだなんだという感じで岩合さんに近づいてくるのだと思います。

それがとてもいい表情を見せる一つの理由。

 

もう一つは、猫の気持ちに立つということ。

いい写真を撮ろうとする人は、自分のタイミングで、自分の求めるいい写真を狙おうとする人が多いのだと言います。

非常に狭い一瞬のタイミングしか頭にない。

だからその一瞬を逃して、うまく撮れない となるのですがそれではいい写真は撮れない。

猫の立場で猫の気持ちになって写真を撮ることが大事だということです。

 

これは私にとってはとても気づきのある話でした。

 

相手がネコでも人でも、コミュニケーションは同じだと感じました。

相手の立場に立って話すことができるか。

相手とのコミュニケーションができない人は、自分のタイミングで自分の言いたいことを伝えようとします。だから話が通じない。

 

相手とのコミュニケーションがきちんとできる人は、相手の立場に立つことができる人です。

それを心がければ相手も心を開いてくれる。

 

岩合さんはネコのことを愛していると何度もおっしゃっていましたが、人も相手のことを愛していると言い切れるくらいにならないと、相手は心を開いてくれないのではないでしょうか。

そこまでしていないのに、うまくコミュニケーションができないと言うのはちと拙速かと思います。

 

物事には順番があるわけで、特にコミュニケーションは、まず相手のことを好きになることが必要です。

それが人との距離を縮める第一歩です。

岩合さんからコミュニケーションのヒントをいただきました。ありがとうございます。やはり岩合さんはネコと話ができている(ように感じました)。

 

ネコも人も同じだなあと痛感。

ネコとは同じ目線で。

人とも同じ目線で語るようにすること。

 

今日も同じ目線でいけるいける!!