ソロ活という言葉が日本では定着しています。

ひとりの時間を楽しむ人たちがとても増えているようです。

博報堂生活総研が今年、ひとりに関する意識調査を報告しました。

それが「ひとりマグマ」です。

 

 

ひとりになりたい、ひとりで消費したいというニーズが高まり、ひとりになってみたいという欲望がマグマのように渦巻いている・・・という状態を指した言葉と思われます。

つまり、いま、ひとりを楽しんでいる人たちが、いかにも楽しそうなので、いつか私もやってみたいと考えている人たちが多いので、それが形となって表れてきて、新しい消費が生まれてるだろうと考えられているのです。

 

私のこのブログでも何度か、おひとりさま消費については触れてきていますので、これは実感としてもあります。

 

(写真 居抜き店舗.comより)

 

先日も私のゼミの後輩で、今、ある大学教授として活躍しているK君と話していて、

「最近、大学にはどのくらの頻度で行ってる?」

と聞いたら

「週3日くらいです」

とのこと。

「いいねえ、さすが大学の先生はいいスタイルだねえ」

と言うと

「いやそうでもないのです。行かない時には自宅で研究していますし、休みの時にも大学に行ったりします。むしろ最近はまわりのほうが進んでいて、私のこのスタイルは老いてかれているように感じることもあります。かなり進んだワークスタイルだったのが追い越された感じです」

と言っていました。

 

ひとりの自由な研究時間や仕事時間がある理想的な仕事が大学の先生という職業だったのが、今では普通の会社の普通のサラリーマンでもできるようになりました。

ある意味、誰でも大学の先生のように自由に仕事ができる世の中になったとも言えるでしょう。

 

おひとりさま消費を上向かせた一番の理由はコロナ禍による行動制限です。

これによって進んだデジタル化が後押ししました。

 

「家でもどこでも仕事ができるんじゃないか」と意識が変わり、実際にやろうとしたらできた。家から一歩もでないでパジャマのまま会議をしたりオンライン研修を受けたりすることも認められた。スマホとPCさえあればどこでも仕事ができるように環境も整備されました。

今では新幹線にも仕事用の車両ができ始めていますし、カラオケも一人用のワークスペースと化しています。

駅には一人用のボックス型ワークスペースも増えてきました。

ひとりで楽しむ焼肉ライクも人気ですし、ひとりでキャンプするソロキャンプという言葉もヒロシさんがやっていたことで広がりました。

最近、私がよくいく蕎麦居酒屋さんも夜はひとりで来店している人がとても多い。

シブツタにもひとりで来店している人がとても多かった。

アイドルや韓流アイドルを推す推し活もひとりでやっている人が多いのです。

その活動を通じて知らない人とつながっていく。それもまたおもしろいのだと言います。

世の中、ひとりで動く人が増えているのです。

 

しかしここにひとつ、新しい特徴があります。

ひとりで動く人はずっとひとりではありません。

ひとりの時間と誰かと動く時間を両立させています。

博報堂総研でも「個人と集団の両立ができるようになった」ことを指摘しています。

 

つまり、ひとりでいることだけが好きな人、ひとりでしか生活したくない人という人がおひとりさま消費だった時から、今は、みんなでいるのも楽しいし、友達と二人で過ごす、家族で過ごす時間も大切だけど、ひとりでいる時間ももちたい という人が増えてきたのだと思います。

だから新しいひとり消費が今後は拡大していくように思います。

 

私は仕事で移動がとても多いので、自然とひとりでいる時間があります。

もう30年以上、ひとり時間が毎日あります。

ひとりでいる時間だけが好きなのではないのですが、ひとりでいる時間は私にとってはとても大切です。

誰かと一緒に話をしたりすると発見がありますが、ひとりでいる時には考えを整理したりまとめたり、また本を読むのに適しています。

私にとってはそれがルーティンなので、移動中のひとり時間はたいてい本を読むか、何かを考えています。

これが私の思考の時間になっていると言ってもいいほどです。

食事だけはひとりではなかなか食べられませんが。。。

 

 

これからはひとりの時間も楽しみたい という普通の人が確実に増えてきます。

ひとりの時間とみんなの時間を両立できる新・おひとりさま消費がこれからの時流となるでしょう。

 

今日もおひとりさまでいけるいける!!