東京ドームの21番ゲート近くに野球殿堂博物館があります。
ここにあるのは知っていましたが見たことはありませんでした。
先日、試合開始まで時間があったので、初めて中に入りました。
入るとそこにはプロ野球の今と過去、そしてメジャーリーグで活躍する日本人選手に思いを馳せることができる空間が広がっていました。
基本的には野球殿堂入りした選手たちの盾などが飾られているのですが、高校野球や六大学、今のプロ野球各チームの使用しているユニフォーム、過去にプロ野球で活躍した選手たちの足跡がうかがえる内容になっています。
最近ではワールドベースボールクラシックでの日本チームの活躍が目立ったこともあり、2023年のWBC特設コーナーの、栗山監督ユニフォームや大谷選手のユニフォーム、二塁打を打って下から上へ手を突き上げた時の写真など、あの熱さが蘇ってきました。
松井秀喜さんのバットや、日本プロ野球90年を史の特設コーナーにあった川上哲治さんや三原修さんのユニフォームなど、感動する一品がたくさな飾られていました。
驚いたのはここに若い女性から子ども連れのお父さん、若い大学生くらいの友達連れ、老夫婦など、本当にさまざまな年代の方が見に来られていたことです。
こんなにたくさんの野球ファンがいるんだということと、プロ野球人気は幅広い年代の人に支えられている業界だから強いのだということがよくわかりました。
セ・パという2リーグ制で、それぞれの球団が努力をして地域にも密着しながら、ここまで努力してきた成果が、このような幅広い客層づくりにつながっているのです。
その歴史の重みをとても感じる貴重な機会となりました。
私は何度も見てしまったのは、やはり王貞治選手(選手と言ってしまいます)のユニフォームとバットです。
(写真 野球殿堂博物館の王貞治選手のユニフォーム)
この写真の裏に一本足打法の写真があります。
私はこの写真とこのユニフォームを見るだけで、小学生の頃に戻ってしまいます。
私の小学生時代、1970年代は王選手が巨人の四番。
静岡ではテレビで野球というとジャイアンツ戦しか放送していませんでした。
自然と私は巨人ファンに。
そして、当時圧倒的に活躍していたのが巨人の王選手。
フラミンゴ打法(一本足)の王選手が打席に立つたびにホームランを打つ印象があり、本当にすごい選手だといつも感動しながら見ていました。
その王選手が一度だけ、静岡の清水市(今の静岡市清水区)に講演にいらっしやったことがありました。
私は小学5年生くらいだったと思いますが、親に連れて行ってもらいました。
王選手の話は覚えていないのですが、世界の王選手を間近で見られただけで興奮しました。
そして、質問タイムがあって質問したかったのですが、あまりにも緊張して質問することさえできなかったこともよく覚えています。
王選手は私たちにとって憧れの大スター選手でした。
ですから王選手の1番のユニフォームやバットを見るだけで、とても興奮します。
ここには王選手の記録も入団から引退までのものをまとめて書いてありましたが現役生活22年間で868本のホームランは驚くべき記録です。
年間40本平均でホームランを打ち続けています。
引退した年も30本ホームランを打っていました。
すごいとしか言いようがない。
まさにこの王選手の活躍、その前の長嶋茂雄さんの登場、川上哲治さんの活躍など読売巨人軍や日本のプロ野球各球団の選手、審判、球団職員のみなさんの活躍があり続けたからこそ、野茂さん、イチローさん、松坂さん、そして大谷さんのようなスーパースターが生まれてきたのです。
夢をもってあきらめずに目の前のことに取り組むプロフェッショナルな大人の姿は、次の時代を生きる子どもたち、若者たちに夢と希望を与えます。
道は違えど、がんばっていい仕事をしようという気持ちを育てます。
野球殿堂博物館は野球を今もやり続けている人だけでなく、私のような普通の大人にもとても刺激をいただける場です。
その後、毎年プロ野球観戦を一緒にしているT君に話をすると、
「イチローさんは定期的にここにきて、野球の歴史を感じているようです。野球選手として活躍している人は必ずここにきてプロ野球の歴史を感じたほうがいい。その歴史の上でプレーすることが大切だと言っていますよ」とのことでした。
なるほど、やはり名プレイヤーは歴史の重みをよくわかっています。
そこに感謝しているからこそ活躍できるのだと思います。
GWどこにも行く予定がない方は、ぜひ野球殿堂博物館に行くことをお勧めします。
そして歴史の重みをぜひ知ってほしいし、先祖、先輩たちの作ってきた歴史の価値を感じてください。
歴史を感じて未来をつくる。
今日もプロフェッショナルで生きていけるいける!!