米国の若者、特にZ世代の人たちの間で新しい流行?が生まれているという話を聞きました。

それは、「仕事を重視しない」流行。

私としてはとても違和感がありますが、1990年代後半に生まれた若者たちは普通にそれを意識しているようです。

 

 

自分たちの親が、必要以上の労働を強いられ、仕事優先でやってきたのを見てきています。

特に米国ではIT系の企業が成長し、そこで仕事をしてきた親たちの姿を見ていて、こうした従来型の働き方は私生活を犠牲にするほど大事ではないと思っているのだそうです。

 

この考え方をFun+Employmentの造語で、ファンエンプロイメントと呼ばれています。

楽失業と訳すらしい。

失業期間を自分が前からやりたかったことをやって過ごすという意味です。

幸せに過ごすためには、自分自身や友人などと過ごす時間が必要不可欠だと気づき始めているとか。

 

「仕事優先は過去のもの」という仕事観が強烈にでてきているのです。

 

これはまだ一部の若者の傾向かもしれませんが、従来型の発想では若者に力を発揮してもらいながら働き続けてもらうことはできないのです。

これは働くことに重点をおいてきた過去の流れへの抵抗、息苦しさがあるようです。

つまり、働くことそのものに抵抗があるのではなく、すべてを犠牲にして働き続けることに息苦しさを感じ始めているということのようです。

 

この考え方であればなんとなくわかります。

日常生活のすべてを仕事だけで埋めたいという人はいないからです。

 

どんなにワーカホリックな人でも、美味しい物を食べに行きたいとか、大切な友人との時間を作ったり、大好きな野球観戦に行ったりサッカーJリーグの試合を見たり。

好きなアーティストのライブに行ったり、フェスを楽しんだり。

 

時には山や川、海外旅行に出かけたり。

好きな鉄道を楽しんだり、昆虫取りに行ったり。

 

人はなにかしら自分の趣味ややりたいこと、興味があるものです。

すべてを犠牲にしてまで仕事だけをやりたい人はいないでしょう。

要はその比率の問題です。

 

こうした趣味や自分の興味のあることに時間とお金を使うためには、ある程度のお金が必要です。

そのためには仕事もしなければならないことはZ世代も理解しています。

彼らは賢いですから。

 

ただ、それだけになったら人生不幸せだと思っているのです。

それが、たまたま失業期間を楽しむという表現ででているのではないか。

 

と私は理解しています。

 

失業期間を楽しむというのは、一度立ち止まってどんなライフスタイルを送りたいかを冷静に考えているのかもしれません。

 

仕事は大事ではない のではなく、仕事は大事だが、それだけの人生にならないように気を付けたい。

 

そんな意味合いがフェンエンプロイメントの意味なのではないでしょうか。

 

どうやって人生を楽しむか。

どんな人生が自分にとって幸せか。

これはすべての人が考えることだと思います。

 

正確な答えをだすのはなかなか難しいですが、人生の楽しみ方を本気で考える人たちがでてきたのかもしれません。

 

働き方を工夫して人生を楽しむ。

そんな意味合いを私たちも理解してマネジメントをしなければならないように思います。

 

私は「仕事を楽しむことで人生を楽しむことができる」と言ってきましたが、これに加えて、「人生を楽しむことが仕事をいいものにもできる」ということもこれからはあるなあと思います。

 

新しい仕事観を考えて今日もいけるいける!!