昨日は保育園や幼稚園の課外教育、付加サービスについて書きましたが、今日、新聞を見ていて日本経済新聞でFINANCIAL TIMESの記事を紹介していたのが目に留まりました。
(コラムニスト カミラ・カベンディッシュのFT投稿記事)
そこには米国の調査結果をもとに書いたコラムでした。
概要としては次のようなことが書かれていました。
・米国の調査によると、親の25%が成人した子どもの位置情報を携帯電話で追跡している
・親の大半は子どもに週に数回電話やメールをして仕事や家計、健康についてアドバイスをしている
・18~34歳の対象者のうち「親が干渉しすぎる」との回答は9%にとどまった
Z世代のの子どもは親の度重なる干渉に対してうんざりするどころか、親の心理的・経済的な支援を頼りにしている
・一方で、現代の親の心理的・経済的負担は増大している
・特に子育てにかかる経済的負担はあらゆる先進国で上昇している
・親が子どもの成績を上げるために幼児教育やクラブ活動、課外活動ほの出費を惜しまないからだ
(米 ビュー・リサーチセンター調べ)
・Z世代は初めて親より自分たちのほうが経済的に苦しくなりそうな世代だ
(以上ここまで一部抜粋)
これはなかなか興味深い調査結果です。
米国の例なので日本にあてはまるかは別として、Z世代への手のかけ方という点では似たような点があるように思えます。
しかし、米国の親は成人した子どもの位置情報を追跡しているというのは驚きですが、日本では意外と四分の一くらいの親は、意識しているかは別として、そのような行動をとっているかもしれまらせん。
特に週に数回電話やメールをするという点では日本もそう変わらないでしょう。
以前を考えたら相当な「過干渉」ですが、今のZ世代はそれが「普通」なのかもしれません。
干渉しすぎると子どもの自立が失われやすいと言われます。
これは確実にそうでしょう。
親に言えばなんでもしてもらえるならば、自活する必要がないのですから、自立しないほうが楽です。
ですからなんでも相談してなんでも親にやってもらう子どもが育ちます。
それはそれで仲の良い親子という関係は続きますからいいのかもしれませんが、子どもが結婚し自立して生活していく機会を確実に奪うことになるでしょう。
親が子離れしていかないと、子どもは自立しないのです。
私がこの記事を読んで感じたのは、ここです。
結局、何世代かなどは関係なく、親が子どもから離れられるかなのではないか。
親が子どもと離れるのがさみしいとか、彼らは難しい時代に生まれたから大変なのでサポートしなければという思いが強すぎるように思います。
ここから抜け出さないと子どもはいつまでもいつまでも依存して生きていくことになります。
それは結果的に結婚も遅れ、独り立ちも遅れ、さまざまなものが先送りになっていきます。
これではかえって子どもたちがかわいそうです。
「教育熱心な国ほど経済的不安が大きい傾向がある」
という経済学者の言葉が紹介されていました。
がんばらせたいと感じれば感じるほど、必要なお金も多くなり、心配することも増えてくるからでしょう。
親にとっても子どもにとっても良くないように思えます。
教育に熱心になるのではなく、子どもの自立に熱心になるべきではないか。
そのためには早めに自立できるようにするための区切りをどこかでつける必要があります。
今日も親が子離れしていけるいける!!