ついに入手しました。

甲府の和菓子屋さん 桔梗屋信玄餅。

甲府のお土産と言えば桔梗屋信玄餅。

誰もが一度は目にしたことがあるでしょう。

 

静岡の人には安倍川餅ゅあべかわもち)のほうが有名かもしれません。

実は桔梗屋信玄餅は、安倍川餅にヒントを得て作られたお餅のお菓子です。

 

安倍川餅のように手軽に食べられるお餅を作って一年中食べられるものにしたいと、黒蜜ときなこを加えて食べられるように作ったものが桔梗屋信玄餅なのです。

 

そう、ビニール袋に包まれていて、小さな箱に餅が2~3個入っていて、それを袋の上手にざーっと広げて黒蜜をかけて食べて、最後に残ったきなこをいただく。

(人によってたぶん食べ方は違いますが・・・)

 

これが定番として定着したのです。

 

しかし、私はこの信玄餅に新しい商品があることを数年前に知りました。

それが、「箱まで食べられる信玄餅」です。

 

箱まで食べられる?

「箱まで食べられるからエコで、無駄なものがない」

といような表現がされてたのを覚えています。

 

何かの雑誌だったか、何で知ったのか記憶にないのですが、これは画期的な商品ではないかと思ったのです。

 

しかし、その商品が店頭にない。

いつ行っても「本日の商品はすべて売り切れました」というさみしいPOPが。

 

一昨日は、いよいよ本気で入手しようと桔梗屋さんの本店にまで歩いていったのですが、「すみません。本日販売分はすべて先ほど売り切れてしまいました」と言われて茫然。。

 

あきらめきれずに翌日、再度、別の桔梗屋さんの店に行ったところ、ありました。

「こちらにありますよ」

と言われついに対面。

箱まで食べられる信玄餅。

しかし人気商品のため8個入りはおひとりさま1個まで、3個入りはおひとりさま2個までしか買えません。

とりあえず全部で3個買ってあけてみました。

そして早速つくってみました。

 

今回は昔食べていた方法の、箱の中にそのまま黒蜜をかけ、つまようじで餅を救って黒蜜ときな粉をまぜて食べるきれいな食べ方でいただきました。

黒蜜ときな粉が混じって、おいしい。

ただこの美味しさはいつもの信玄餅と変わらない。

この真髄はすべてをいただけるという点です。

 

最後に、箱のふたをのせて残りの1個を手でもってそのままいただいてみました。

 

おいしい。

ふたと箱が最中の皮でできているので、お餅と黒蜜ときな粉を最中の皮でつまんで食べる感じ。

ちょっとぱさぱさしますが、今まで捨てていた部分がすべて食べれるというのは画期的だと思いました。

黒蜜の容器とつまようじとビニール袋はまだゴミになってしまいますが、一番大きな箱とふたが残らない。

私にとってはそれが画期的。

しかも食べられた。

 

残りの商品のはじっこに一枚の紙が入っていました。

そこには「桔梗屋信玄餅を発売した昭和43年に寄せられたお客様からの声をついに実現しました」と書かれていました。

ふたも箱も食べられる桔梗屋信玄餅。

お客様からの声で作られたものだったのですね。

しかも発売当初の54年前に声が寄せられたというのは知りませんでした。

そんなに昔からこんなアイデアがあったとは。

そしてそれを商品化できた桔梗屋さんもえらい。

 

シンプルな商品ですが、発想を変えるだけでそれは入手困難な商品に生まれ変わります。これも新商品です。

イノベーションにふれた一瞬でした。

 

今日も小さな発想の転換でいけるいける!!