昨日から山梨の甲府に来ています。

ある企業の取材で来たのですが、その企業の取り組みが非常におもしろく、また勉強になる一日となりました。

今後、記事としてアップしていく予定です。

 

さて、その仕事が終了したのち、甲府市内をぶらぶらとしてみました。

私にとってはこのぶらぶら歩きこそ大切な仕事で、趣味でもあります。

ぶらぶらすると何か発見するので、できれば毎日ぶらぶらしたいのですが、昨日は比較的ぶらぶらすることができました。

 

私が行きたかった店は、甲府の百貨店 岡島百貨店です。

 

地域で長く百貨店として経営してきた店が2023年春から、大幅に店を縮小し、移転してオープンしました。

それまでの売り場面積の7分の1。

4500㎡に縮小しオープンした岡島が、地方百貨店としてどんな役割を持っているのだろうかとというのが一番の関心事でした。

 

以前の岡島さんはこちら。

 

今はすでに使われておらず、再開発される予定です。

今は工事中でした。

甲府と言えば岡島というほど有名で、岡島のSALEの時には市内が渋滞で車が動かないと言われるほどの百貨店でした。

その岡島さんが移転し、また別で再開発されたビルの地下1階から2階という3フロアに縮小してオープンしたのです。

それがこちら。

 

 

食品と化粧品、アパレルのブランドがいくつかと、食器など家庭用品でギフトとして使われそうな商品が並んでいました。

 

決して品揃えとしては十分ではありません。

食品フロアも小さく、生鮮食品も、菓子売り場も、小さな売り場です。

それでもわりとお客さんが入っていました。

聞いてみると、平日、休日ともに客数は3000~5000人ほど入っていて、移転前と大きくは変わらない数字なのだそうです。

 

七分の一になったのに、入店客数は変わらない。

 

地元の長年のファンにとっては、規模の大きさは関係なく、岡島が必要なのです。

必要とされているからなくせないのです。

これが地方百貨店の一つの役割。

 

地域のお客様にとって岡島がなくなったら、何かギフトを買って持っていこうという時に買えるところがなくなる。

ちょっといいものを購入しようと思った時に、買える場所がなくなる。

地域の生活者の生活に潤いを与える存在が百貨店なのです。

 

だから小さくなってもしっかりと経営をしなければならない。

面積ではないのです。

お客様の期待に少しでも応えられるかどうか。

百貨店というのはそんな業態なのだと感じました。

実際にバレンタイン特設売り場には10代の女の子たちから50~60代の女性まで、幅広い客層が集まっていました。

このような特別な場面に必要な商品が、百貨店にはありますが、他ではなかなかないのです。こんなハレの場を演出できるのが百貨店。

 

ただ、この規模の店を維持し、集客し続けるには相当な苦労があると思います。

売り場面積4500㎡で他の大型店としのぎをけずるのは至難の業。

企画もイベントもやれることに限りがあります。

 

だからこそ知恵と工夫で乗り切ろうとしている様子がわかりました。

 

岡島は地方百貨店生き残りの道標となるのか。

地方都市のインフラとして生き残るためには何が必要か。

考えてみたいと思います。

 

今日も地方百貨店の存在意義を考えていけるいける!!