2023年に小さな会社、小さな規模の倒産が増えたというニュースは、ひしひしと感じていた実態が明らかになった内容です。

 

小規模倒産件数は8292件。

倒産全体の9割が小規模倒産だそうです。

その意味では昨年は全体的には好景気っぽい感じがありましたが、その多くは大企業、海外展開を進める企業の大幅黒字、株高に支えられた日本の景気であって、多くの苦しい小さい会社、中小企業の経営実態は厳しかった一年だったと言えるでしよう。

 

もちろんこれは小規模の倒産なので比較的大きな会社がつぶれたケースもありますが、実態としては小規模零細、小企業の倒産が増えたとみるのが妥当でしょう。

というのは東京商工リサーチのまとめによれば、

 

・23年の負債額1千万円以上の倒産は前年比35%増

・そのうちの95%が従業員20人未満の小規模企業

・資本金で見ると資本金100万円未満企業が500件と全体の中でもっとも多い

 

ということです。

 

(出典;日本経済新聞 2024.1.16より)

 

これらの小規模企業が倒産していった理由はさまざまです。

一般的には物価高による仕入れの圧迫、販管費上昇による赤字拡大など、経営がまわらなくなったということでしょう。

そこにコロナ融資のゼロゼロ融資返済が始まりだして、売り上げがそこまで上がっていないところに返済がきて続けられなくなったという企業が多いのです。

 

人手不足倒産やデジタル対応できずに倒産というケースもあるようですが一番は、やはり借金を返せなくなったことが理由です。

 

しかし倒産件数は増えてはいるものの、実はまだ倒産が多かった年と比べれば、まだ低水準です。

これからが返済の本格スタートという会社も多い。

4月からは新たに5万社で金融機関への返済が始まるとなると、これから返済に苦しくなる企業がさらに増えて、返済不能で倒産ということも多くでるかもしれません。

 

2024年は1万件を超える倒産も可能性としてはあり得ます。

 

今年はその意味で、小さな会社、資金繰りの厳しい会社の厳しさが増し、大きな会社、伸びている会社は儲けのチャンスという優勝劣敗がはっきりしてくる年です。

 

そこに地震が起きましたので、再び厳しさが増すことはまちがいありません。

 

大激変期にあるいま、経営をどう立て直していくか。

勝負の2024年です。

 

政府の支援がないとやっていけない被災地は別として、そうではない企業はやはり自助努力が求められます。

変えねばなりません。

借金を待ってくれと言っても待ってくれないのです。

金融機関も必死だからです。

 

企業としてこの変化の時代を乗りきる新たな一手が必要です。

M&Aも選択肢です。

新規事業が必要な企業もあるでしょう。

海外にでること、異業種に進出することも考えねばなりません。

既存業種、これまでの本業だけがすべてではないのです。

 

24年はあらゆる選択肢をおいて経営をしていくことが経営者には求められます。

 

新しい時代にどう経営をかじ取りするか。

今日も即断していけるいける!!