今朝の新聞に味の素の社長のインタビュー記事が載っていました。

値上げをして賃上げもして、価値の高い商品開発を日本企業はもっとしようという主張で、今の日本企業ができていないところをズバズバ言っている内容で興味深く読みました。

 

その中で、味の素のスローガンにしている言葉が特に気になりました。

「スイング・ザ・バット」

バットを振ろう というコトバを社員のスローガンにしているのです という内容です。

 

(写真 味の素プレスリリース 粥粥好日より)

 

その中で触れていたのがこの商品。

カップお粥です。

お粥までカップになっていることにびっくりしましたが、今はラーメンや焼きそば、ごはんだけでなく、お粥さえカップになっています。

これはZ世代向けに開発された商品です。

味の素の20代社員が中心になって、三井物産系のベンチャー企業とコラボして、Z世代向けに商品を作って、昨年の日本マーケティング大賞 準グランプリにも選ばれていました。

 

(同社 プレスリリースより一部抜粋)

Z世代の「普段の食事に時間をかけたくない」「時間に関係なく食べたいときに食事をしたい」といった意識は、数年前と比較して増加傾向にあることがわかりました。仕事や学業、趣味などに充てる時間を創出したい意向が強く、「健康的には悪いと思いつつ、結局簡便食に頼ってしまう」といった声が上がっています。また、Z世代では「自分らしくありたい、いつもの自分のコンディションでいたい」という思いを持つ方々も多いことがわかっています(当社調べ)。

(以上ここまで抜粋)

 

ということでこれはZ世代が一番気にしている「タイパ」を重視した商品。

できるだけ食事に時間をかけたくない、時間を気にせず食事をしたいという人が増えていることに対応したものです。

 

しかし最近の若者はランチに時間をかけたくないので、カップ麺やコンビニ弁当ならまだ健康的なほうで、時間がないので食事を菓子パンにしたり、スナック菓子でいいなんていう人も多いのです。

よくお客様のところでそのような話になるのでこれは全国的な若者の傾向なのだと思います。

 

健康的でない のです。

いくら時間がないからと言って、お菓子ばかり食べていたのでは、不健康な身体になってしまう。

 

そこで味の素では時間のない若者のために、できるだけいい体のコンディションを保つためにお粥をカップで提案した というわけです。

これは期間限定での販売だったと思うので今、店頭にあるかはわかりませんが、このような商品を若者が企画して若者のために販売するということが味の素の言う「バットを振る」です。

 

そもそも味の素のような大企業で、ここまで振り切った商品をだしていいのかということを議論したら「やめておこう」となるはずです。

マーケットがそこまで見込めないものとして社内会議で✕になる可能性大です。

しかしそれでは何にもチャレンジできない社風になってしまいます。

 

たぶん同社の社長はそこを変えていこうとしているのだと思います。

とにかくチャレンジして、新しいマーケットを開拓しようという気持ちが商品開発姿勢にも表れています。

売れるかどうかはやってみないとわからない。

とにかくバットを振ろうと。

バットを振らずにベンチに帰ってくるなということです。

 

私のお客様のところでも「空振り三振はOKだからとにかくバットを振ろう」というキャッチフレーズをずっと言い続けている会社があります。

それを社風にすると若者が自信をもって仕事をできるようになります。

 

いかに新しいことにチャレンジできるか。

これは24年のテーマです。

味の素のような大きな会社でもそんな取り組みを開始しています。

 

私たちも今年は積極的にバットを振りましょう。

間違っていたらすぐにやめればいいのです。

 

バットを振っていけるいける!!