フィリップ・トルシエ監督、2002年日韓ワールドカップで日本代表を率いた名将である。懐かしい。
トルシエの得意とするのが、ラインコントロール技術、DFラインの統率を大切にする戦略で、オフサイドエリアを相手型
FWへの牽制手段として使用する。
現在はベトナム代表を率いて、AFCアジアカップに出場している。
今回、日本のアジアカップの初戦の相手となったわけである。
私も大学一年までサッカーをしており、ポジションはDF_MFであったので、トルシエのライン統率の技術は理解できるし、素晴らしい戦略だと思う。
フラットスリー+MFウイングを両サイドに並べて、きれいなディフェンスラインを構築、MFとFW間の距離をコンパクトに設定して、フィールドに赤ユニフォームのきれいな2列が現れた。面白い。
日本がバックパスをした際にはラインを上げ、ディフェンスが蹴るモーションに入った際にディフェンスラインを下げ、縦パスを準備する。ここまでならば、よく使われる戦略であるが、日本のフォーメンションの欠点である。サイドバックと攻撃的MFの間のサイドスペースを回収したボールのビルドアップ用のスペースとして活用する。
自陣でパスをつなぐ技術は非常に高いものを持っていた。
なおかつ、唯一の攻撃的戦略であるセットプレーもよくデザインされ、日本は二回のセットプレーで2点を取られた。
ただこのDefensive戦術の欠点は選手の運動量が非常に多くなることだ、後半まだ20分にも満たない時間にベトナム側で足をつる選手を見かけた。また、前半の終わりぐらいから統率されたラインが間延びする現象を見ることができた。
逆に言えば、間延びさせるような戦略をとったのが森保監督なのかもしれない。
素晴らしい試合を見せたもらった気がする。