(C)2007「魂萌え!」シネカノン
『魂萌え!』(06・日本・125分)
★★★★
監督・脚本 阪本順治
出演 風吹ジュン 三田佳子 加藤治子 常盤貴子 豊川悦司
1月27日(土)全国公開
コレ、昨年の10月に東京国際映画祭で見たのですが、かなり観客の手ごたえがよかったです。
舞台挨拶に来てくださった監督・キャスト・プロデューサーたちは、観客に初お披露目だったのでその反応に不安そうでしたが、その不安を吹き飛ばす反応のよさでした。上映中も笑いが起こる起こる!(`∀´)本当に楽しく見れた一本です。映画を見るときって、一緒に見る観客の反応も大事ですよね?会場一体が楽しもうとしてるのはとてもいい傾向です
タイトル『魂萌え!』(たまもえ)は、原作者・桐野夏生の造語だそうで、「肉体は劣っても魂はますます燃え盛る」という意味
まさしく、その言葉どおりの映画
主人公は還暦間近の専業主婦・敏子(風吹ジュン)。長年連れ添ってきた夫が定年退職後たった3年で先に逝ってしまいます。ショックを受けた敏子ですが、夫の死後、夫の携帯電話にかかってきた見知らぬ女性の電話を受けたことで、敏子の人生は一変します。
10年にかけて、夫に裏切られていた事実。そして、わが子の勝手な行動・・(ノДT)。
今まで、つつましく生活してきた世間知らずな敏子はもう一度自分の人生を見つめなおそうと、まず”プチ家出”を敢行!
そこで、様々な人々に出会い、色々な人生に触れることで、敏子は逞しくなっていくのです。
この敏子の奮闘がたまらなくおかしくて可愛い。母としての苦労や、妻として、女としてのプライド、女性の逞しさがとてもよく描かれているのです。
男を描くことに長けた阪本順治監督。その上、ここ2作は「この世の外クラブ進駐軍」「亡国のイージス」とお金のかかった大作を手がけていました。でも、そろそろ自分らしいものを創りたいと思ったらしい監督が、こだわり原点に戻ったような作風です。コメディセンスも相変わらずありますね。
常盤貴子と風吹ジュンの親子のやり取りや、加藤治子の変なおばあさんとの関わり、三田佳子との対決なんか最高です
とにかくオススメ!
主婦同士で見に行くとその後、3時間は話に華が咲くでしょう夫婦で見に行くと旦那さんは女の強さを再確認してしまいそうです
人生、最後に残るのは女!?((((((ノ゚⊿゚)ノ
女性の方が長寿なのはこの映画を見れば納得です