県外の学校の寮に入ることになった。
電車とバスを乗り継ぎ、寮へ入ると狭い部屋の両脇に二段ベッドと学習机が並んでいた。
高校のころ、ピーク時で92キロあった体重は、
入寮日には60キロほどまで落ちていた。
ダイエットと共にアルバイトもして、
生まれて初めて自分で選んだ服を買い、
雑誌を見て手探りでスキンケア用品も揃えた。
駅前の美容院でパーマもあてた。
「普通の女の子」デビューだ!
自分が「普通」なのが嬉しかった!ずっとコレに憧れていたんだ!
乱暴に傷つける言葉を言ってくる人は、どこにも居ない。
周りの人は対等に人間として向き合ってくれる。優しくしてもらえる。
「ここに居ていいんだ!」と自分の存在を認められた。
入学式も終え、順調な日々を送っていたと思うのだけど、
いつの間にか食べ物のことばかりを考えるようになっていった…。
時々友達と外食もしていたが、
「え、むっちゃん、それだけでいいの?お肉とかわけてあげよっか?」
優しい友達が声をかけてくれる。
恥ずかしいやら、気まずいやらで、焦りながら「ううん、大丈夫。こういうのが好きだからね!」と返した。
更には、本屋でダイエット用の「カロリー本」を買ってきて、何でも調べるようになった。
繰り返し読み、身近にある食べ物のカロリーを頭に叩き込んだ。
「一日800kcalで痩せられるんだ、、、
お肉は脂肪もあるし、炭水化物も太るし…。」
そんな誤った情報が頭の中でぐるぐるしているうちに、八方塞がりになった。
追い詰められたわたしは、最終的に蒟蒻ばかり食べるようになってしまった。
電車とバスを乗り継ぎ、寮へ入ると狭い部屋の両脇に二段ベッドと学習机が並んでいた。
4人部屋らしい。
高校のころ、ピーク時で92キロあった体重は、
入寮日には60キロほどまで落ちていた。
ダイエットと共にアルバイトもして、
生まれて初めて自分で選んだ服を買い、
雑誌を見て手探りでスキンケア用品も揃えた。
駅前の美容院でパーマもあてた。
「普通の女の子」デビューだ!
自分が「普通」なのが嬉しかった!ずっとコレに憧れていたんだ!
乱暴に傷つける言葉を言ってくる人は、どこにも居ない。
周りの人は対等に人間として向き合ってくれる。優しくしてもらえる。
「ここに居ていいんだ!」と自分の存在を認められた。
入学式も終え、順調な日々を送っていたと思うのだけど、
いつの間にか食べ物のことばかりを考えるようになっていった…。
時々友達と外食もしていたが、
そんな時は前後に絶食。それで調整しているつもりだった。
そして、いつしか食事の誘いも断る頻度が増えてきて、寮に引きこもるようになった。
「これは◯◯kcal」
「これは食べちゃダメ」
「これはどのくらい太るのかな?」
いつも不安な気持ちに囚われていた。
寮生活と言っても各自自炊だったので、
学校が終わったらスーパーへ買い出しに行く。
一緒に行った友達は「美味しそう!」と惣菜をどんどんカゴに入れていく子、
「今日は◯◯作ろっかな!」と食材を選びに回る子、
皆それぞれに楽しそうだった。
そんな中、わたしは不穏な空気を醸し出していた。
そして、いつしか食事の誘いも断る頻度が増えてきて、寮に引きこもるようになった。
「これは◯◯kcal」
「これは食べちゃダメ」
「これはどのくらい太るのかな?」
いつも不安な気持ちに囚われていた。
寮生活と言っても各自自炊だったので、
学校が終わったらスーパーへ買い出しに行く。
一緒に行った友達は「美味しそう!」と惣菜をどんどんカゴに入れていく子、
「今日は◯◯作ろっかな!」と食材を選びに回る子、
皆それぞれに楽しそうだった。
そんな中、わたしは不穏な空気を醸し出していた。
美味しそうに並んだ食べ物を眺めるが、なんだか怖くて手に取れない。妙な表情をしていたことだろう。
そして、いつも決まった食材、、、野菜や蒟蒻、無脂肪の牛乳などをカゴに入れる。
そして、いつも決まった食材、、、野菜や蒟蒻、無脂肪の牛乳などをカゴに入れる。
「え、むっちゃん、それだけでいいの?お肉とかわけてあげよっか?」
優しい友達が声をかけてくれる。
恥ずかしいやら、気まずいやらで、焦りながら「ううん、大丈夫。こういうのが好きだからね!」と返した。
更には、本屋でダイエット用の「カロリー本」を買ってきて、何でも調べるようになった。
繰り返し読み、身近にある食べ物のカロリーを頭に叩き込んだ。
「一日800kcalで痩せられるんだ、、、
お肉は脂肪もあるし、炭水化物も太るし…。」
そんな誤った情報が頭の中でぐるぐるしているうちに、八方塞がりになった。
追い詰められたわたしは、最終的に蒟蒻ばかり食べるようになってしまった。