男の子が猛スピードで自転車をこいで、わたしを追い抜いた。

前方に数人、友達がいて、鬼ごっこの最中だったみたいでみんなはその男の子から逃げていたらしい。

男の子は必死でみんなに追いつこうとしたけれど、スピードを出しすぎたらしく、転けてしまった。

自転車から男の子はすっ飛んで、地面に叩きつけられて、大声で泣いていた。

そうしたら、男の子から逃げていた友達が泣き声に気づいて戻ってきて一生懸命男の子を励ました。

「ケイタロウ転けただけやんか~」連れの女の子が言った。

それでもケイタロウはずっと泣いていた。



さっき見た、ほんとの話。