山田松香木店さんの練香「梅花」です。
京都旅行に出かけていた娘に買ってきてもらいました。
この梅花は、NHK「美の壷」で紹介されたもので
清和天皇の母、染殿后藤原明子が残した処方に基づいています。
練香は、お線香やコーン型のインセンスのように直接火をつけるのではなく
香炉灰に炭を埋めて温めたところに置いたり、
お茶席の炉に置いたりして香りを立たせて楽しみます。
宗教行事などに使うものではなく、あくまで趣味のお香です。
歴史も古くて、平安時代に貴族たちに好まれ、薫物合で香りを競いあったり
香炉の上に籠をかぶせ(伏籠)、その上に着物を広げて香りを焚きしめたり(薫衣香)して楽しんでいました。
その後、台頭してきた武士たちによって香木そのものを焚いて楽しむ香道が発達し、様々な香原料を混ぜ合わせて作る練香は衰退してしまったのです。
さーて…この梅花 どんな香りが立つのかしら?
ちょびっとクンクンしてみたら、丁子が強く香りました。
温めたら、どんな風に香りが立ってくるのか楽しみです。