<白い壁:第二章・・・13>
あ~、もう出なくちゃいけない・・・
メイクもしてないし、服も着替えてない。
亮子はイライラしながら、部屋の中を歩き回っていた。
何から手をつけていいのかわからないのだ。
とにかく顔を洗おう。
顔を洗って、化粧水をはたき、乳液をすり込む。
本来なら、ここからきちんとメイクを始めるだが、
今日はどうもそういう気がおきない。
面倒くさいのだ。
眉毛は描かないとおかしいから、とりあえずパウダーをはたいて、
眉毛を描いた。
あとはもうどうでも良くなって、着替えに行く。
洗って干したままのTシャツとベージュのコットンパンツを取ると
部屋着を脱いで着替えた。
コットンパンツのシワが気になったが、
どうせ歩いたり、座ったりすればついてしまうだろう、
それなら最初からついていもいいじゃないか・・・と思って、
そのまま履いていくことにした。
髪を手ぐしでまとめて、クリップで留めた。
髪を下ろしていけば、メイクをしてない顔も多少は隠れるが、
外の暑さには負ける。
せめて首筋は出しておきたかった。
時計を見ると、家を出なければいけない時間を15分も過ぎていた。
慌ててバッグを手にとり、診察券と財布が入っていること確認すると
玄関に向かった。
まゆこさんも今日が診察日か・・・なんだか会いたくないな・・・
そんなことを考えながら、駅までの道のりを早歩きで進んでいった。
(つづく)