寓想雑貨店さんの朗読公演「ビタミン☆ショット」にソロコントラバスで参加させていただきました。http://kszkt.blog84.fc2.com

今回の作品は『両国☆ポリネシアン』原作 宮木あや子 (KADOKAWA メディアファクトリー刊 「憧憬☆カトマンズ」所収)
『女流作家』原作 奥田英朗 (文藝春秋刊 「空中ブランコ」所収)の二作品と間にミニライブをさせていただきました。

寓想雑貨店さんの女流作家は二度目の参加になりました。
再演とはいえ、前回とは全く違う音になりました。

今回の女流作家は音をつける切り口を主人公の愛子の心情に合わせ、前回のコメディな感じとは違う印象になったと思います。

心因性嘔吐症と強迫症で筆が進まなくなった愛子の心情を、
「徐々に大きくなって心に巣食っていく不安」と「不安に押しつぶされてどんどん希薄になっていく自分の存在」
の二つの音のモチーフにし、
「不安」が「自分の存在」を喰っていくという構図で、
最大まで不安が膨らみ、最小にまで自分がなくなっていった時に、愛子の友人の言葉にふれ、
「不安もまた自分自身」ということに気がつき、過去にしがみつくのをやめて「あした」に向かって階段を駆け上がっていく、という展開を音でも表現できるように挑戦しました。

お話が進む中で、いくつかある描写に合わせ、
「不安」の音は迫力が増していくような効果音のような音で、
「希薄になっていく自分自身」の音はモチーフの音型のメロディーがだんだん冷たく命を失っていくような歌い方で演奏していきました。

とは言え、役者さんの表現も毎回成長されていくので、何を弾くかはほとんど決めず、
上記のルールに沿って毎回ほぼ即興で組みました。

ちなみに主人公の愛子の存在の音のモチーフは「あした」という言葉に合わせて三つの音です。
簡単なルールですw

今回も大変好評いただき、以下のような感想をアンケートでいただきました。
「生演奏と朗読がマッチしている希有な作品でした」
「生演奏ももっと聴いていたかった」
「朗読の邪魔をしない演奏でした」
「チェロの音色が素晴らしかった」etc.

チェロではなく、コントラバスですが、チェロのように歌いたいといつも思っているので、うれしい感想ですw
挑戦したところが多く、毎回ずっと不安でしたが、アンケートを毎日読ませていただき、
励みにさせていただきました。ありがとうございました。


素晴らしい機会をくださり挑戦も受け入れてくださった寓想雑貨店さま、ありがとうございました。
毎日の公演を支えてくださったスタッフさま、ありがとうございました。
毎回違う演奏でも受け止めて素晴らしい表現で返してくださった役者の皆様、ありがとうございました。
暑い中ご来場いただいた皆様、ありがとうございました!!



「こいつはマズイ、、、」


初めて通し稽古をした後に、そう思った。

僕が鮭スペアレ、ロミオとヂュリエットに参加することになったのは本番一ヶ月前。急遽コントラバスを探しているとのことだった。

その後、主催の中込さんと打ち合わせをさせていただき、二週間前に台本と譜面をいただいた。

「読んでも全くわからない、、」

100年近く前の翻訳ということもありよく理解ができない。そもそもロミオとジュリエットはずいぶん昔に現代語で読んだきりで、お話も覚えていない。

とりあえず詩を覚えること二週間。詩は韻を踏んでいたり言葉遊びのようなところもありとても楽しく覚えられた。

そして一週間前、最初で最後の稽古。そこでようやく今回のロミオとヂュリエットが少しわかる。しかしこの日の稽古では最後まで通せず終わる、、

バイオリン、ビオラとの弦楽は初めてでクラシックをやるのも本当に久しぶりで難航しましたが、ひたすら曲を弾いて弾いて弾く。
鮭スペアレの曲は、謡と共にあり、とても日本的な曲で、繰り返しのモチーフと変化できた西洋音楽と違い、言葉の節で曲がなりたっているので弦楽らしさと日本的な間をなんとかとろうと練習をしました。

そして本番前日、ようやく劇場入り。

ようやく通し稽古で全体像がみえる。

「こいつはマズイ、、、」

僕がジャズのアドリブを得手としていないのもあり、コントラバスのアドリブがお話に全く機能しない。指定のものをただやるだけではお話に起伏がつかない。そして魂がない。

「音は絶対にいいものにしよう!!W(`0`)W」

今思うとおこがましくもそんなことを決意し、そこからアドリブシーンの見直し、見えないものや心を作り描く。

まずはアドリブシーンの詩を覚えて詳細をつぶさにイメージしていく。
解説の口上のシーンでは、誰がどこでこの詩を謳っているのかを考える。ここではヴィパッサナー瞑想で体感した山の中腹にあるがらんとしたお堂のイメージをみた経験が役に立った。
ロミオがヂュリエットの部屋に忍び込むシーンでは、ロミオが忍び歩く暗闇の中には何があり、それはどんな手触りでどれくらいの冷たさか。人の通らない木々の間をどれくらいのスピードで歩き、何をよけ何に驚いたか。そして夜の空気を纏い窓から入り、ヂュリエットの部屋に入るにはきっと扉があり、この時代の扉はどんな音がするか。はやるロミオと、従兄弟を殺されつつも恋がやまないヂュリエットの気持ちを汲む、それらを一つ一つ丁寧にイメージ。
パリスの詩では、死の彼岸と隣り合わせた男の歌を、そして数奇な運命で落ちていくこの物語の若者達の侘しさを。
ついでに役者さんの出捌けが無音にならないように微調整。

これらを、毎日代わるミュージシャンに合わせ、役者さんの動きに沿えるように開いた即興として奏でられるように心を集中していきました。

願わくば、ザルやスチロールや針金や布や木の棒でできた登場人物にも付喪神がやどり、死者の饗宴となるように。

こうやって作っていった僕のロミオとヂュリエットのコントラバス。
正解はわかりませんが、今の自分のベスト。

ここまで来て、ようやく演出の中込さんの仰っていた
「この舞台は、ヂュリエットの強い想いが物語を前に押し進めていく」
というところまで来れたと思います。
そして音楽監督のいそべさんの仰っていた
「幽玄音楽劇の醍醐味」
に少し近づくことができたかもしれない。でもきっとここがスタートライン。そしてようやく幽玄音楽劇のピースになれた気がする。
劇団、楽団、スタッフがこの想いで一丸となりお客さんに向かっていくから演劇は面白い。

この舞台を一年間育てあげてきた役者さんや他のミュージシャンの足元には本当に及びませんが、観ていただいた方の心に何かを残せたのなら、幸いです。
記録ではなく記憶に。


今回こんなに素晴らしい演劇に参加させて頂き、鮭スペアレの皆様、そしてお手伝いくださったスタッフやカメラマンさん一同に本当に感謝です。

そしてなにより、お越しいただいた皆様、ありがとうございました!

こちらで坪内逍遥訳 シェークスピヤ 「ロミオとヂュリエット」をご覧いただけます!
http://www.aozora.gr.jp/cards/000264/files/42773_39853.html

鮭スペアレ10周年公演「ロミオとヂュリエット」に参加させていただいています。

この「ロミオとヂュリエット」原作はW.シェイクスピア、翻訳は坪内逍遥、およそ100年前の訳にピアノ・パーカッション、バイオリン、ビオラ、コントラバスという弦楽に狂言のような謡、人形遣いにザムザ阿佐ヶ谷という古民家のような場所と幽玄な世界を作り上げています。

こういった演劇を、弦楽と共に行うのはとても久しぶりで、楽しんで参加しています。

鮭スペアレに参加させていただくことになったのは、パフォーマーで今回人形を操っている高瀬弥生さんのご紹介です。以前、静岡で一緒に飲む機会があり色々お話を聞かせていただき、とても気になっていたパフォーマーでした。そして、そのとき高瀬さんがパフォーマンスをしていた作品の演出助手をしていたのが鮭スペアレ座長の中込遊里さんでした。
このお二人からお話をいただき、また僕が一緒にやってみたいと思っていた人形もあって喜んで参加をさせていただくことにしました。

今回のシェイクスピア、イギリスの古典ですが訳が日本の古いものということもあり、音楽も西洋的な部分と日本古典的な部分を織り交ぜています。
コントラバスのアドリブでは、日本的なサウンドをコントラバスで再現し、人の心の情欲や焦がれる思い悲しみを表現しています。コントラバスを叩いたり、弓で色んな音色を奏でたりと様々な奏法も楽しんで頂けると思います。
音楽監督の五十部さんの弦楽の曲も美しく、音楽の振り幅の広いことも楽しめるポイントになっています。

また、24,25日は阿佐ヶ谷ジャズストリートも開催されて演劇と共に楽しんでいただけるかと思います♪



鮭スペアレ 幽玄音楽劇
「ロミオとヂュリエット」
コントラバス村木充は…
10/
19(月)
15:30公開ゲネ
19:15開場
19:30日替わりイベント
20:00~21:15 公演 3000円20(火)
19:15開場
19:30日替わりイベント
20:00~21:15 公演 3000円
22(木)
19:15開場
19:30日替わりイベント
20:00~21:15 公演 3000円
23(金)
19:15開場
19:30日替わりイベント
20:00~21:15 公演 3000円
24(土)
14:15開場
14:30日替わりイベント
15:00~16:15公演 3000円
に出演します♪
チケットのご要望は村木にメッセージか書き込みをお願いいたします♪
日替わりイベントもどんどん追加されています。ぜひページをチェック!
https://m.facebook.com/events/606077752829154?acontext=%7B%22ref%22%3A98%2C%22action_history%22%3A%22null%22%7D&aref=98

鮭スペアレ10周年御目出度公演
幽玄音楽劇「ロミオとヂュリエット」
作/W.シェイクスピア 訳/坪内逍遥
構成・演出/中込遊里
音楽/五十部裕明
しつこさと無鉄砲さを大事に思う。

◎キャスト◎
ヂュリエット/清水いつ鹿
ロミオ※ダブルキャスト/林みなみ(23・24昼・25)・望月紗穂(20・21・22・24夜)
マイ※ダブルキャスト/石和田尚子(21・23・24夜)・片ひとみ(catatsu)(20・22・24昼・25)
ウタイ/花村雅子(えうれか)・水上亜弓・中込遊里
人形/田中ゆかり(プリズマン)・高瀬弥生
◎ミュージシャン(日替わり出演)◎
ヴァイオリン/寺田彩乃(20・21・22)・中條日菜子(23・24昼・24夜・25)
ヴィオラ/久保山有造(20・23・25)・岩永昇三(21・22・24昼・24夜)
コントラバス/上野太郎(21・24夜・25)・村木充(20・22・23・24昼)
パーカッション他/五十部裕明
◎スタッフ◎
演出助手/角智恵子・酒井美帆
ドラマトゥルク/宮川麻理子
照明/太田奈緒未
美術/北山聖子・樋口真惟子
衣装/服部瑠美
宣伝美術/東海林有布
写真撮影/木村護
映像撮影/長谷川友利
制作/大村みちる・田村いろは

◎イベントゲスト紹介◎
20日(火)
トーク:二宮彩乃@岩手県一関市
演出家・パフォーマー。いちのせきのはこ「ガレージホール」代表。
21日(水)
トーク:小菅隼人@シェイクスピア
慶應義塾大学理工学部助教授。
専門:英文学、演劇学、英国ルネサンス演劇
23日(金)
トーク&ライブ:片岡祐介@音楽
音楽家/打楽器奏者。東京音楽大学で打楽器を学ぶ。
2006年度、NHK教育テレビのエキセントリックな音楽番組「あいのて」に「黄色のあいのてさん」としてレギュラー出演し反響を呼ぶ。
25日(日)
トーク:小堀陽平@岩手県西和賀町
日大芸術学部演劇学科卒業。西和賀町文化創造館銀河ホール・地域おこし協力隊、西和賀町地域おこし協力隊。
◎劇団員・奏者・スタッフ募集◎
鮭スペアレでは長期間共に活動する仲間を募集しています。劇団員・美術家・舞踊家・音楽家・スタッフ(制作・演出助手など)、ご興味のある方はご連絡ください。
鮭スペアレ連絡先
HP◎http://syakespeare.tumblr.com/
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