母が亡くなって1ヶ月。


1ヶ月もたっているのに、未だに実感がわかない。


実感がわかないというか、まだあの部屋に行けばいつものように迎えてくれるんじゃないか…

日課の電話もかかってくるんじゃないか……


入院してあっという間に旅立ってしまって。

持病ではない、突然発症した違う病気でまさかそのまま逝ってしまうなんて、思いもしなくて……


段々病状が悪くなるのを見ていたら、まだ少しは気持ちも違ったのかもしれない。


毎週、母の祭壇の花を生けかえに兄の家に行っている。

もう、母の為にできる事は花を生けるだけ……


仕事は普通に行っている。

笑ったりしながらいつも通りにやっている。


でも、家に帰ると何も手につかない……

猫さん抱っこして、ぼーっとして気がついたら涙ぐんでる……そしてハイボールを飲む……


自分がこんな風になってしまうとは思っていなかった。

もっと強いと思っていた。


あまりにやる気も元気も出なくて、有給まで使いだした…

休んで1日何もしないで家で転がっている……


それでも、ドラマは見るようになった。

少しずつ前に進んではいる。


1人で生きるために。



近所の畑に融雪剤が散布されていた。

春近し……

日の出が6時 日の入が17時半
日が長くなってきた。



入院から約3週間。 

2月11日母は父のところへいってしまった。


面会できなくても、手紙を書いて持って行った。携帯電話を使っていなかったから声を聞くこともできなかったので、せめて手紙だけでも渡してもらって励ましてあげたかった。


先生から、容態が急激に悪化していてあと1日か2日くらいだろうと電話があった。

面会をさせてほしいと頼んだが聞き入れてはもらえなかった。


だが、義理の姉が病院に猛烈にかけあい子供3人だけ短時間の面会の許可を取り付けてくれた。


義理の姉に感謝しつつ、兄、姉、私の3人で面会に行った。

意識はあるけど、酸素マスクをしていて思うように言葉がでない。それでも笑顔を作っていた母。大丈夫だからとやっと聞き取れる声で母は言った。

元気になって家に帰ろう、みんな待ってるよって話しかけた時、にっこり笑顔でうなずいた。


泣くまいと思って行ったから、とにかく笑顔で……頑張って笑顔でいた3人。


その夜、母は1人で父のところへ旅立ってしまった。

翌朝、病院に母を迎えに行った。

その顔から苦しい最期だった事がわかり、そばにいてあげられなかったことが悔しかった。


葬儀の打ち合わせの時、私はひとつだけどうしてもお願したい事があった。


ドレスを着たことがないから、父のところへはドレスで行きたい。


生前、母が言っていた事を叶えたかった。


斎場の方が探してくれて願いを叶えてくれた。

今は色々技術がすすんでいるようで、苦しい表情を柔らかい表情に変えてもらえた。少しこけていた頬もふっくらしていた。メイクも希望通りにしてくれた。


棺の中の母は、とても綺麗でほんのり微笑んだような表情になりドレスを着ていた。

ベール、ネックレス、ブレスレットもしていた。ほんとに2度目の嫁入りだ。


それを見た時に、なんだかほっとしてしまって…… 

処置のおかげか手が柔らかくて、なんども握った。

なんだかあっと言う間に天国に行ってしまった。


葬儀もしたし骨も拾った。

でも実感がわかない。


サ高住に住んでいたから今月中に部屋をあけなければならず、先週末兄弟で片付けに行った。

次の火曜日に、処分しなければならない物を業者さんが取りに来て、部屋を空にして鍵を返して終わり……


本当なら49日まではそのままにしたいけど、そうもいかないので仕方ない。


家には母の使っていた物を持ってきた。

それでもまだ実感わかない。


火曜日、空になった部屋を見たら少しは実感が湧いてくるのだろうか……


親戚や周りの人達が、私の事を心配して連絡をくれる。ありがたいことです。

メールをくれたミケちゃん、ありがとうございます。


大丈夫でもないけど、日常には戻らないとならないので仕事も早々に復帰しています。


どうにも身体が重い、やる気と元気がでない毎日ですが、それでも進むしかありません。

無理にでも笑顔作って接客もしています。


父が亡くなってから、母のことを最優先でやってきた8年だったので正直これから何をしていけばいいのかわからない。

本当にどう生きればいいのかわからない。


それでも、時間は流れる。



まずは火曜日。

母の荷物を送り出します。



母が入院した。


咳があり動くと息ぎれするというので、近くの大きな病院に連れていった。

レントゲンなどの検査後、医師から当院では治療できない病気(病名を言われた)なので、専門の病院に予約をとるので予約日に受診して下さいと……


その予約日は1週間後だった。


だが、どんどん症状が悪くなっていたので、受診予定の病院に電話をし、事情を話し受診を早めてもらえないか聞いたが返事は予約日を変える事はできませんだった。


その電話で、では別の病院を探して診てもらいます。このままいたら手遅れになることが素人でもわかりますと電話を切った。


ネットで病院を調べて、事情も全て話して診てくれると言ってくれた病院に母を連れていった。


ついてすぐに看護士さんが問診してくれて、これは苦しかったねとすぐに酸素をつけてくれた。


とても古い、昭和を感じる病院だったが入院施設もある。

先生もまた昭和を感じる、ズバズバ物を言う今の時代には珍しいくらいの先生。


どうりでネットの口コミはどちらかというと悪かったが、逆に高評価もあった。病院の口コミは基本気にしない。


診察の結果は、なんとコロナだった。

感染後無症状だったんだろうが、感染によるサイトカインストームだと……

高齢者が命を落とすことが多い症状だと。

そしてそのまま入院。


毎日食堂に入る前に検温あって熱はずっとなかった。コロナだなんて全く思っていなかった。


先生いわく、最初に行った病院でもわかったはずだが、別の病院にまわすために別の病名をいう。そうやってすぐに処置されずに放置された患者が最近よくやってくるらしい。


もう、色々後悔が押し寄せて来た……


コロナ……咳してる母と何回もノーマスクで話てたっけ……ってことは、最近ちょっと咳してたりしてたけど乾燥してるせいだと思って気にしてなかったけど………


ということで検査キットを買ってきて自宅で検査。陰性だった。

陰性だったけど、ちょっと病院に行ってこようかな……と思ったりしてる。


母は助かるに決まってる。

体調がよくなったら毛ガニを食べたいと言っていたので、退院できたら高級な毛ガニを買ってあげようじゃないか。


母ちゃんは大丈夫、大丈夫。

神様、仏様、母ちゃんを助けてください。

天国の父ちゃん、母ちゃんはまだ連れて行かないで。


お願い、お願い。