【2971】エスコンジャパンリート投資法人(東証REIT) OP
現在値 122,700円/1株 P/E 19.4 P/NAV 1.04 1月分配 7月分配 投資主優待なし
日本エスコンがスポンサー。生活密着型商業施設及びその底地が主要投資対象。
予想分配金は年2回の合計6,467円配のため、予想分配金利回りは約5.27%となります。
業績を確認していきます。
■2022年7月期_第11期 営業収益 27.0億円、経常利益 12.6億円 DPU 3,604円
■2023年1月期_第12期 営業収益 25.4億円、経常利益 11.9億円 DPU 5,283円
■2023年7月期_第13期 営業収益 24.9億円、経常利益 11.4億円 DPU 3,238円
■2024年1月期_第14期 営業収益 24.4億円、経常利益 11.3億円 DPU 3,227円
□2024年7月期_第15期 営業収益 30.6億円、経常利益 11.5億円 DPU 3,193円 ce修正
□2025年1月期_第16期 営業収益 28.1億円、経常利益 11.8億円 DPU 3,274円 ce修正
2024年1月期_第14期の落着は営業収益が第13期比▲2.1%の24.4億円、経常利益は同▲0.4%の11.3億円、分配金は同▲11円の3,227円と減収減益ながらも予算比では上振れました。一部テナントの減賃にくわえ、借換(▲23M)や投資主総会(78M)といった一過性費用があったものの、清和台の支払補償金の剥落影響(NET+28M)にくわえ、水光熱費が想定超の収支改善となったため、主に費用改善で上振れとなりました。
進行期である2024年7月期_第15期の見通しは5月末に修正しており、営業収益は直近予想比+25.0%の30.6億円(従予:24.8億円)、経常利益は同+4.5%の11.5億円(従予:11.0億円)を見込み、分配金は同+2.0％3,193円(従予:3,144円)を見込んでいます。スポンサーを相手先とする資産の取得及び譲渡(※後述)の影響のほか、第14期のリファイナンス費用が剥落が寄与するものの、水光熱費損益悪化や修繕費増、評価替えによる土地固都税といった原価増が重く、第15期比では減配予想となります。
翌2025年1月期_第16期の予想については、営業収益は直近予想比+7.6%の26.1億円(従予:28.1億円)、経常利益は同+5.7%の11.8億円(従予:11.1億円)、分配金は同+100円の3,274円に修正しています。第15期の資産入替による賃収増やリーシング進捗による上乗せが寄与する一方で、南千里のリニューアル工事費の増加や想定超の金利上昇に備えたバッファを積むものの、希薄化影響を吸収して増配を見込みます。
当法人は6月末に大規模な物件入替を実施する見込みであり、スポンサーの中電不動産から「tonarie大和高田(50%持分、40.6億円/鑑定4.9%)」、「支倉メディカルビル(14.0億円/鑑定4.8%)」、「fab南大沢(36.0億円/鑑定4.9%)」の計3物件を取得する一方、親会社の日本エスコンに「ヨロヅヤYストア西春店」のほか「TSUTAYA堺南店」と「ライフ大仙店」の底地の計3物件を譲渡します。所謂“鑑定プレッシャー”問題でスポンサー側が配慮した可能性はあるものの、減損計上が濃厚だった西春を切り離せた点は有意と言えそうです。
なお、今次入替に先立って中電不動産を相手先とする三者割当増資で10.6億円(＠122,600円)を調達しており、目先の資金手当てだけでなく、クレジット強化も期待されます。懸念の財務状況については、平均調達金利0.49％でR＆I格付けも「A-(安定的）」が据え置かれており、足許の借換も順調にこなしています。当法人では中期AUM目標として1,000億円を掲げており、「tonarieふじみ野」、「tonarieCREO(つくば)」、「ライオンズスクエア川口」といったパイプライン物件の取得を目指しており、現状の株価水準では改めてPO実施が視野に入ります。
*参考記事① 2023-06-20 118,500円 OP
【2971】エスコンジャパンリート投資法人/行政処分一巡だが、外部成長には要時間とみられる。
*参考記事② 2022-12-17 119,500円 OP
【2971】エスコンジャパンリート投資法人/金商法違反で業務停止命令、補償金6.6億円を受領へ。
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