資産が増えてもやめられないことのひとつに、スーパーの割引品選好があります。閉店時刻が迫るに従って、お惣菜やお弁当などを中心に割引シールが”八重桜”のように重複貼付され、最大で半額になったりします。
新型肺炎禍以降は物価高を背景に、消費者の生活防衛意識も高くなっており、割引品へのニーズは過熱しています。そのため、私は複数のスーパーを利用していますが、割引開始時間は後ろ倒しされ、かつ、割引幅も縮小されているような印象を持っていますが、それでもシールのある商品を優先して手に取ってしまいます。
たとえば、パック品のお寿司や海鮮丼、刺身などは時間経過による品質変化が比較的早めなので、作り立て時点を100とすれば、閉店間際には70~80位の品質まで落ちてしまいます。半額シールありで、実態比で少し安い位かもしれません。
他方、コロッケ等の揚げ物や煮物を中心とした惣菜類については、シールの割引幅ほどの品質変化が認められないため、お得度は更に高くなるイメージがあります。
たまに株の世界でも、昨日と今日で投資先銘柄の事業実態に有意な変化があるわけでもないのに、風評的ニュースで株価が暴落することがあります。その場合、昨日までのバリュエーションがいきなり否定されて、株価だけが安くなり、バリュー妙味が急上昇しますが、割引シールもそれに近いイメージです。
どうぜ同じものを買うなら、値段は1円でも安く・・・というのは、経済的合理性の追求により「よくばり指値」を置く投資家心理ならではかもしれません。スーパーで買えるものくらい、値段を気にせず好きなものを食べればいいのかもしれませんが、身体の髄まで染み込んだ特殊性癖はなかなか抜けません(おわり)。
(※写真は最近よく食べているおつまみ用のチーズです。スモーキーでおすすめです。製造元は一度もバターを作ったことの無いことで知られる神戸の六甲バターです。本文とは関係ありません)