【2971】エスコンジャパンリート投資法人/100億円の2nd_POを無事に消化、順調に拡大へ。 | なちゅの市川綜合研究所

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【2971】エスコンジャパンリート投資法人(東証REIT) OP

現在値 139,900円/1株  P/E 19.6  P/B 1.34 1月分配 7月分配 投資主優待なし

日本エスコンがスポンサー。生活密着型商業施設及びその底地が主要投資対象。
予想分配金は年2回の合計7,135円配のため、予想分配金利回りは約5.10%となります。

業績を確認していきます。 

 

■2020年7月期_第7期 営業収益 19.0億円、経常利益 9.7億円 DPU 3,430円

■2021年1月期_第8期 営業収益 19.2億円、経常利益 10.1億円 DPU 3,599円 

■2021年7月期_第9期 営業収益 19.1億円、経常利益 10.0億円 DPU 3,538円 

□2022年1月期_第10期 営業収益 24.6億円、経常利益 12.5億円 DPU 3,565円 ce修正

□2022年7月期_第11期 営業収益 24.6億円、経常利益 12.5億円 DPU 3,570円 ce修正

 

2021年7月期_第9期の営業収益は、第8期比0.6%減の19.0億円、経常利益は同1.7%減の10.1億円と減収減益となったものの、予算を上振れて着地し、分配金についても当初予想の3,492円から3,538円へ46円上振れて着地しました。新型肺炎禍であったものの、収入は底地中心のため安定的に推移したほか、“上物”部分についても変動賃料の減賃バッファが一部想定以下となりました。また、予算化済であったものの大和高田の接続デッキ譲受による一過性収益計上16百万円が寄与しました。原価については、水道光熱費の燃調費単価の減少と、新型肺炎禍によるIR費用の削減等が寄与しています。


進行中の2022年1月期_第10期の見通しは今般修正しており、営業収益が第9期比29.2%増の24.6億円(従予:19.0億円)、経常利益は同25.3%増の12.5億円(従予:9.3億円)と、分配金は同73円増の3,565円(従予:3,492円)に増額しています。収入については、前述の大和高田の一過性収益の剥落があるものの、8月実施の公募増資(※後述)による11物件の取得により大幅増となる見通しです。原価については、総会開催費用にくわえて、IPO初のなるリファイナンス費用(▲50M)といった一過性費用増が従前より予想されていたものの、上述のトップライン増により飲み込んで一転して増益圏を確保する見通しです。

 

今回初めて開示された翌2022年7月期_第11期予算については、営業収益が第10期比同0.1%減の24.6億円、経常利益は同0.2%増の12.5億円をそれぞれ見込んでおり、分配金については同5円増の3,570円と概ね横ばいを予想しています。収入はパレマルシェ西春の主要テナントの契約終了を織り込む一方、大和高田の埋め戻しも一部予算化し、入れ繰りのトントンの計画です。原価については、第10期取得資産の固都税費用化が始まるものの、総会費用とリファイナンス費用の剥落により戻ります。

 

当法人は本年2月の2nd_POで約100億円(@145,282円)を調達し、「tonarie栂・美木多(残り50%持分、35.6億円/鑑定NOI4.9)」、「トライアル近江八幡店・底地(10.1億円/鑑定NOI4.4%)」、「クスリのアオキ斑鳩店・底地(7.1億円/鑑定NOI5.3%)」など合計11物件を180億円で取得し、資産規模は742億円程となりました。相次ぐPOにより当法人はスケールする一方、スポンサーである日本エスコン側のパイプライン枯渇が懸念されますが、同社は同社で本年4月に親会社の中部電力に三者割当増資を引き受けてもらい資金調達しており、向こう3年間で2,200億円もの投資計画があることから、“玉”の補充は順調に進むものとみています。

 

そのため、当法人は中長期的な資産規模目標を1,000億円としていますが、現時点では視界良好と考えています。足許株価は直近PO水準を下回っているものの、LTVは43.6%と上場時から漸減しているほか、中部電力グループ入りによるクレジット強化やR&I格付(A‐格)取得等により調達金利は0.5%まで下がっていることから、財務的にも筋肉質になっている印象です。

 

*本記事の内容記述は一般に入手可能な公開情報に基づき、作成されています。 特定の証券・金融商品の売買の推奨ないし勧誘を目的としておらず、本記事に基づいて投資を行い、何らかの損害が発生した場合でも責任を負いません。

 

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