かのレインズインターナショナル創業者である西山知義氏が、新たにダイニングイノベーションという会社を立ち上げ、「牛角」に次ぐ一人焼肉業態「焼肉ライク」を開発し、目下凄い勢いで店舗数を増やしています。レックスHD(レインズの後継の持株会社)のMBO事件で煮え湯を飲まされた苦い経験から何となく敬遠していたのですが、つい先日やっとその気になったので(笑)、実に今更ながら訪店してみました。
パーテーション付きのカウンターに案内され、注文は袖のタッチパネルから行います。初回で全然わからなったので、1番人気とされる「牛タン&匠カルビ&ハラミ」セット、150g税込1,310円を注文してみました。
注文するともののものの3分程度で提供されます。驚いたのは提供されるトレイがカウンターの凹みとフィットするようにサイズが合わせられていて、ズレないように設計されていたことです。また、埋め込み式のSHINPO(5903)製の無煙ロースターも当店側から同社に開発を依頼した特注品のようです。肝心のお味の方については値段相応かとは思いますが、やはり焼肉を「一人」かつ「短時間」で食べれることが最大のメリットなのかなと思います。
焼肉店ということでアルコールも一通り揃っていますが、生ビールは530円と焼肉比で高額であり、注文する客も限られそうですので、店側としてもそこで儲けるという感じではなさそうです。なお19時までは“まんぼう時間帯”対応の飲み放題があるらしく、550円で60分間ハイボールとレモンサワーが飲めるようですので、それは客的な観点ではいいなと思いました。
他には持ち帰り用の焼肉ライクバーガーなる名称の、ライスバーガーもあるようです。これはネーミングの勝利ですね。
ちなみに通された席がたまたまレジ横だったので他のお客さんがどの位のお会計かずっと聞いていたのですが、概ね1千円前後が多かったです。冒頭にも記した通り、私は初訪店なので1番人気と書かれたメニューを盲目的に注文したのですが、バラカルビ中心のメニューにすると税込会計額が3桁台で済むようなので、今度は安めの価格帯を攻めてみたいと思います。
余談ですが、「焼肉ライク」は都心繁華立地で回転率勝負の業態ですが、郊外は幸楽苑HDを加盟店としたうえで開拓する方針としており、既に相模原や国分寺、八王子などに出店しています。郊外店についてはトラフィックが弱いので、テイクアウト強化により回転率の低さを補っていくものとみられます。なお焼肉業界では好敵手の物語コーポレーションも「かるびとはらみ」という郊外型低価格業態(ランチのカルビセットは税込539円!)を開発しており、既にふじみ野に出店を果たしていることから、今後は郊外を舞台とした一人焼肉戦争が勃発する公算が高く、今後はますます目が離せないカテゴリーかと思います。
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