「超PayPay祭」等による小売業界の“アフターコロナ”対策がついに始動。 | なちゅの市川綜合研究所

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今日3月1日から各種QRコード決済で大規模還元施策がまた始まります。代表格とされるのが、超おトクな1ヵ月間と銘打った「超PayPay祭」であり、全加盟店で20%還元というサービスローンチ初期を思わせる大還元キャンペーンが実施されます。

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また、以下写真に挙げるところ(抜粋なので他も有り)では、この20%に加えてエクストラの還元もあるため、例えばセブンイレブンでは20%+10%で最大30%が還元されます。

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PayPayの還元が踏み込んできているのは、新年度から特にソフトバンク/ワイモバイルユーザーを取り込みたい、ジャパンネット銀行をPayPay銀行に変更するので口座開設させたいなど他の理由があってのものと推察されます。

 

そして、今日からは対抗馬であるd払いでもスーパー限定の10%還元が始まります。

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イトーヨーカ堂/ヨークマートやオーケーストア、サミット、ベイシアなど錚々たる顔ぶれが参加します。

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実はd払いはこのスーパー還元に並行して、ローソンやファミマ、家電量販店(エディオン、ビック/コジマ、ノジマ、上新)、ドラッグストア(マツキヨ、ココカラ)の20%還元キャンペーンも3月末まで実施しているため、広角な還元策となっています。

 

このように最近になって各種小売りがまたQRコード決済による還元キャンペーンに本腰を入れ出したのは、言うまでもなく“アフターコロナ”対策の一環と考えられます。要は今月辺りから新型肺炎本格化から1年が経過し、これまで我が世の春のコロナ特需を謳歌してきたスーパーやドラッグストア、ホームセンターの既存店売上高の前年ハードルが非常に高くなるため、何もしないと前年割れ必至なのでこういう事態になっていると解されます。

 

特に足許ではワクチンの進展にともない、消費者のセンチメントが急改善しており、外食・旅行や高額消費意向が非常に高まっていることもスーパー等にとっては大きな逆風です。そこで目下の好業績を原資に大型還元策を打ち出し、出来るだけお客の流出を食い止めたいというのが本心かと思います。代表的なところでは、これまで頑なにQRコード導入に抵抗していた廉価販売のオーケーストアにPayPay/LINE PAYが導入され、気が付けばd払いなどもなし崩し的に導入され、更には10%還元・・・といった具合で圧倒的勝ち組のオーケーストアでさえ反動減に相当な危機感を抱いているものとみられます。

 

ちなみに残るau PAYも足許3ヶ月に渡って、各種小売店等で20%の高率還元策を続けています。

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こちらも大手ドラッグストア、スーパーマーケットが一通り網羅されているほか、今月からは飲食店も20%還元の対象となります。かなりウイングの広いキャンペーンです。

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そんなわけで、今月はQRコード決済による還元策がまたとない盛り上がりをみせているため、いち消費者としてはどんどん恩恵に預かろうと考えています。逆にこうした大規模還元に「参加せざるを得ない」事業者がどういう顔ぶれなのかを覚えておくことで、自身の投資活動においても判断の一助にもなろうかと思います。

 

 

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