新型肺炎ショックはリーマン(ショック)以来の10年に一度の株価暴落だとか、株の下がったスピードで言えばリーマン以上なので100年に一度とかのレベルであり、橋本環奈もかくや・・・とかそういった声もありましたが、各国中銀による湯水の如き金融緩和で、とりあえず一旦何も無かったことになりつつあります。パチンコに例えると、時短が終わるギリギリのタイミングで確変を引き直すことが出来たわけで、そういう意味では1,000回転以上のドはまり状態が延々と続いたリーマンより簡単な相場といった見方すら出来そうです。最たる例を挙げれば、ここ数ヶ月暴落にビビって何もしなかった人や出来なかった人は、何もせずにほぼ元に戻せたわけです。
さて、他人事のようにそんなことを言いつつも、多分に漏れず私も今次ショックですり傷と軽傷の間くらいのダメージを受けました。それでもリーマンの時は瀕死の重傷を負い、命からがら信用取引から足を洗って相場から逃げ出した黒歴史を鑑みれば、今回は最初から最後まで平常心を保つことができでおり、他人様が泣いてぶん投げたであろう破格の安値を多少拾って穴埋めする余裕もできて、その辺の立ち回りについてはほんの少しだけ成長したかな・・・という感じです。
私は基本的に誰もが負けているような暴落時には、無理して勝とうとしなくて良いという考えです。少し負けるか、そこそこ負けるかで十分です。せめてもの気持ちで引き分けを狙ったり、レバでリバを取って勝とうとするスケベ心が芽生えると簡単に致命傷までいってしまうので危ないと思います。また、運よく底っぽいところで乾坤一擲の大勝負が上手くいっても、次の“なんとかショック”で同じことを繰り返すようになるので、次回はより大きなスケールでやってまんまと捕まること請け合いだからです(笑)。
そんなわけで、こういう時は減らさないことだけを考え、誰でも勝てるような相場でしっかり取れれば十分だと思います。こうやって書くといかにも簡単ですが、(若い頃の私を含め)ほとんどの人は欲に目がくらんでこれが出来ません。まぁそういったメンタルマネージメントが投資の実力であり経験が活きるものだとすれば、「相場歴十数年」とかそういう偏屈頑固爺のようなキャリアも無駄ではないのかな・・・などと、良い方に考えてみる今日この頃であります。