足許の相場雑感(投資戦略アウトルック/2020.5.25)。 | なちゅの市川綜合研究所

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堅調な海外市場や新型肺炎の一服を受けて、日経平均は節目の2万円台を回復しています。テクニカル的にはチャートのとおり短期でGCまで点灯しており、これだけ戻してもなお先高感を感じさせるような状況となっています。また今次ショックでは、各国中銀が金融緩和策をガンガン打ち込んでいる過剰流動性状態となっているため、下方バイアスの業績相場ではなく、業績を無視して株価が騰がる金融相場への突入も意識されるところであります。

 

新型肺炎による“ゲームチェンジ”的な意味も含め、比較的モロに影響を受けてしまうオールドエコノミーな大型のバリュー株が見送られる一方、影響を受けにくいネット系の小型グロース株等への選好意識が強く、指数的にはそれなりに戻れども物色対象はかなり歪になっている印象を受けます。

 

個人的な希望的展開としては、とりあえず日経平均で2万円台まで戻ったので、ここからは暫くはヨコヨコで十分と考えています。海外市況や新型肺炎の動向にも大きく左右される部分もありますが、下げも急なら戻りも急なので日柄調整して落ち着きを取り戻す必要があると考えており、ボラタイルな動きが続くうちは“吹き値は売り”とし、平時ではさらに上値を欲張るような局面でも細かく逃げるようなスタンスが重要かと思います。

 

そんなわけで、この水準感からの相場感はニュートラルなのですが、さすがにバリュー株は見送られ過ぎなので、買われ過ぎの中小型株を利食って少しずつ大型のバリュー株に寄せていくことを考えています。具体的には今期の業績予想が出ている銘柄を中心に、(自社株買いは相当減ると思われるため)配当予想まで出している会社が望ましいと思います。

 

また、昨年まで勢いがあったファンドの揺さぶりで高率の株主還元を求めたりする銘柄や、敵対的買収ないしその対抗策への期待が高まっていた銘柄などは、新型肺炎による企業継続性重視の観点から動きが鈍るものとみられます。ただ親子上場解消期待銘柄については、親が潤沢なキャッシュを保有している場合に限り、引き続き期待出来ると考えます。

 

〈参考銘柄〉

下記の銘柄は現時点ではどれも保有していませんが、選好のイメージとして挙げます。

 

第一生命HD(8750) 1,212円

三井住友トラストHD(8309) 2,854円

東京海上HD(8766) 4,428円

東レ(3402) 488円 ※決算未通過につき要注意

ブリヂストン(5198) 3,258円 ※通期未定に変更につき注意、配当予想有り


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