FC展開による加盟金と卸売上の獲得が論点、NATTY SWANKY(7674)。 | なちゅの市川綜合研究所

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【7674】NATTY SWANKY(東証マザーズ) OP

現在値 3,660円/100株 PER25.7 PBR3.96 6月配当 株主優待あり

餃子を軸とした居酒屋「ダンダダン酒場」を首都圏で展開。地方中心にFC展開も。
配当実績は6月一括の15円配(記念配5円含む)のため、想定配当利回りは約0.40%となります。

NATTY SWANKYは株主優待制度を導入しており、単元株以上を保有する6月末の株主に対して、肉汁焼餃子1皿無料券を6枚進呈しておりますので、配当優待利回りは約1.14%となります。

業績を確認していきます。当社は本年3月のIPO銘柄です。
■2017年6月期 売上高 20.2億円 営業利益 0.7億円 EPS 14.4円 

■2018年6月期 売上高 29.3億円 営業利益 1.6億円 EPS 69.7円 

■2019年6月期 売上高 39.8億円 営業利益 3.1億円 EPS 126円 

■2020年6月期 売上高 50.0億円 営業利益 4.3億円 EPS 142円 ce

□2020年9月1Q 売上高 12.0億円 営業利益 0.8億円 EPS 27.3円(11/7)

□2020年12月2Q 売上高 24.0億円 営業利益 1.8億円 EPS 61.7円 ce

2019年6月期の売上高は前期比35.5%増の39.8億円、営業利益は同88.1%増の3.1億円となり、本年3月の上場時に開示された予算を若干下回ったものの、概ね予想水準での着地となりました。出店については、ほぼ計画通りのなる直営・FC込で17店(うち1店は直営店転換)を出店し、期末の運営店舗数は純増16店となる76店となりました。また、地盤としている関東エリアを飛び出し、一気に3店を福岡に出店したほか、
殆ど直営主体の出店となったことが特徴と言え、加盟金の一時収益や餃子等の商品卸売上で好採算となるFC出店が想定以下だったのが予算未達の一因となります。なお、上場に合わせて出店コンシャスの経営方針が採られたこともあり、既存店売上高については98.8%水準に留まっています。

 

進行期である2020年6月期の予算については、売上高が25.5%増の50.0億円、営業利益は35.8%増の4.3億円を計画しています。出店については、直営・FC合計で20店(うち5店がFC)を出店する計画であり、今期末時点の運営店舗数は96店を見込んでいます。地盤の関東エリアにおける出店余地が残されていることから、埼玉、千葉、神奈川中心とした一都三県エリアに出店していくものの、FC方式により仙台等の地方中核都市への展開を図ります。なお、予算前提となる既存店売上高については98.0%と前年割れを想定しており、これは消費増税によるマイナス影響を一定程度織り込んだものとなっているため、主に期中出店と実績期の出店の通期稼働効果により年率2割を超える増収増益基調を維持していく格好となります。

 

当社はIPOして間もないこともあり、中長期的な業績の定量目標は開示していません。ただ基本的に運営店舗数が100店に満たないことにくわえ、出店済店舗のロケーションについても1号店である調布を中心とした京王線の沿線とその周辺のドミナント展開となっていることから、まだ都内にも多くの出店余地を残しており、単純な大量出店による拡大策が効くフェーズとなっています。会社側では一都三県における260駅を重点エリアに定め、物件情報の獲得と直営店を中心に出店の機会を伺う形となります。

 

一方、地方については実績期で出店した福岡の3店をはじめ、今期開業済の仙台国分町など中核都市での出店を進めており、FC方式を活用しています。上場による知名度向上もあり、札幌や新潟、広島、高松、熊本などから多数の引き合いが来ているため、会社側では有力フランチャイジーを発掘して、一つの地方で複数店舗を展開させていく青写真を描いているようです。飲食の単一業態であり、直営・FCの両輪展開するという観点での比較対象としては、既に運営店舗数が600店舗を超える鳥貴族(3193)や、同200店舗超の串カツ田中HD(3547)がベンチマークとなりますが、同業のこれら2チェーンと異なり、餃子業界には王将フードサービス(9936)やイートアンド(2882)というスケール済の競合が存在するため、これら2社がスケールした時のような成長モメンタムは出にくいと推察されます。ただ10坪程度の小型区画でも出店出来るような機動性があるため、トップライン成長というよりは、有力フランチャイジーの開拓・育成による多店舗化と加盟一時金の獲得、卸販売の増加、ひいては利益率の向上が当社の投資論点になると考えています。

 

なお、当社は3月の上場時にOA込で約15億円(@3,270円)を調達しています。資金使途は採用を含めた人件費と、今期の出店費用・敷金に充当することとしていますが、本件調達により財務体質は一気に良化しており、自己資本比率は50%近傍の水準まで達しています。そのため、今期の配当予想は未定となっておりますが、記念配の5円を含む15円を吐き出した実績期の水準は維持される公算が高く、配当性向15%水準である年20円までは十分に出し得るものと考えています(実際に会社側もマテリアル上で“なるべく還元していきたい”旨のアナウンスをしている)。

 

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特定の証券・金融商品の売買の推奨ないし勧誘を目的としておらず、本記事に 

基づいて投資を行い、何らかの損害が発生した場合でも責任を負いません。


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