個人的な感覚で言えば、外食等の優待株中心に保守的な運用をしても資産1億円・・・はちょっと難しいとしても、その半分の5千万円とか、そのまた八掛けの4千万円位までは普通に到達出来るように思います。そんなことを言うと「なちゅさんは17〜18年も株をやって、たっぷり時間を掛けてるからそんなことが簡単に言えるんだ!」と多方面からお叱りを受けそうですし、勿論そういう要素があることは否定しないのですが、承前のとおり私はリーマンショック等で2回の資産リセットを経験してますので、現時点で保有する資産の形成に掛けた時間という意味では表記の期間よりもだいぶ短くなります。
まぁ私のことはさておくにしても、カタギの会社で稼いだお金で細々と入金しつつ、適当に優待株を買い散らしておけば、そのポートフォリオの中に適当に数倍になる「当たりクジ」が紛れ込むようになってくるので、それで資産が増えるようになります。例えば保有株が運良く2倍や3倍になったら、それを2分の1なり3分の1なりのサイズに戻した上で、2銘柄なり3銘柄なりに更に分散させて、またひたすら「当たりクジ」が紛れ込むのを待つような手法です。
そんな簡単な手法でまともな資産形成など出来るわけない・・・と思うかもしれませんが、例えばビギナー専用銘柄として成長株の投資家界隈からは馬鹿にされがちな外食株などでも、数倍から数十倍になっている銘柄はゴロゴロしています。イメージしやすいように私の手掛ている個別銘柄で言うと、一家ダイニングやユナイテッド&コレクティブは私の買値が高いためなお含み損圏ですが、上場して間もない頃に買ったヨシックスは買値の4倍に育ちました。また、クリエイトレストランツなどは分割後修正株価が数十円の頃に買っていて100円位の頃に大喜びで手放したのですが、私の売却後も順調に業績成長し、更には優待制度を超拡充した経緯があります。その時の株価は既に300円台になっており、私はそれこそ砂を噛むような忸怩たる思いで買い戻すことになりましたが、そこから入り直しても無事に5倍以上に育ちました。
私が思うに、安全な優待株中心でもそれなりに育つはずなのに、それで大成した投資家をあまり見ないのは、優待族は「配当優待利回り(総合利回り)」なる指標をよく参考にしており、これがあまり良くないワークの仕方をしているように感じます。優待族は基本的には利回り重視なので、株価が上がってこの利回りが下がるとびっくりするほど機械的に切ってしまいます。実態としては会社がものすごく成長して株価が上がっているのかもしれないのに、嬉々として利益確定してしまい、往々にして「花を抜いて雑草を植える」格好となり、結果的にエクセレントな成長が期待出来る優待株であっても株価上昇の初動で売ってしまい、値幅が全然取れていないのが原因かと思います(しかも利回り低下後にもまた優待超拡充おかわりが来て、結局利回りが回復した上に株価は更にブーストするという泣きっ面に蜂的な展開もよくある微笑ましい光景である)。そのため、あまり考えずに買った優待株が買値の2倍や3倍になって喜んですぐ売りたい局面でも、きちんと業績や成長力を見直して、売るか持続するかの判断を慎重に行うことが極めて重要だと思います。
そんなわけで、外食等の優待株でも十分な資産形成は出来ると思いますが、「配当優待利回り」は使い方次第で毒にも薬もなる概念ということを覚えておいて損はないかと思います。
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