よく個人投資家の目標運用額として、1億円という数字が挙げられている場合が多いので
すが、個人的な考えとしては、まずは2,000万円を目標とする形で十分かなと思います。
理由はいくつかあるのですが、やはり1億円という数字はハードルが高いですし、1億円と
いう目標ありきで運用していくとなるとどうしてもどこかで無理をしなくてはならず、逆算的
に無理な年間目標を掲げて、値動きの激しい銘柄ばかり選んだり、レバレッジを高めにと
ったり、派手なパフォーマンスを挙げる投資家さんのことばかり気になってしまったり(平た
く言うと“イナゴ堕ち”)してしまうので、心理面で余計な足枷になってしまうと思います。
加えて2,000万円までであれば、投資成果が人並以下でもゴリゴリやれば何とかなりうる
水準であることもポイントです。投資以外のところ、例えばカタギの仕事を頑張って職位を
上げて給料水準を上げるとか、スキルアップして転職するか、ゴリゴリ残業して残業代を
稼ぐ(註:昨今は働き方改革でこれはちょっと難しいかなと思います)とか、副業を頑張って
収入を増やすことで運用額を増やすことも出来ます。2,000万円を前提とするのであれば
投資で率的なパフォーマンスを追求するよりも、こちらの方が効率的とも言えます。
またこのゴリゴリ仕事をするのと同様の考え方で、日々の節約を追求するのも一法です。
私は投資である程度の運用額が出来てきたら、人生の残り時間も考えて、さっさ消費等に
回し始めることを推奨していますが、逆に運用額2,000万円位までは徹底的に節約して種
銭を貯めるべきだと考えています。外食を自炊に切り替えたり、お金のかかるレジャーを
なるべく控えて、家でネットサーフィンをしたり、公園や図書館に行ったりする等の伝統的
な節約方法は当たり前として、昨今ではコード決済による“コジ活”といった従来はなかっ
たオルタナティブ的な節約方法もあるので、この辺もフルに活用していきたいところです。
昨今の市場では配当利回りが5%つく銘柄がゴロゴロしていますので、運用額が2,000万
円もあればそれだけで年収100万円となり、配偶者がパート等をしなくてもよい選択肢が
採れますし、ボーナスが無くても、旅行や病気などの纏まった一時費用を大よそ賄うこと
も出来ます。また、2,000万円もあれば利回りの高い単元優待株から上から順に拾って、
何も考えないでホールドするだけでも、そこそこ高い利回りが実現出来るので、そういっ
た観点からしても、目標としてはちょうどよい水準かなと思います。
そんなわけで、どこかの誰かに煽られて1億円など目指す必要など全くないので、まずは
仕事でも節約でも手段を問わずに、運用額2,000万円を目指しましょう。
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特定の証券・金融商品の売買の推奨ないし勧誘を目的としておらず、本記事に
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