優待銘柄における“プレミアム増資”への期待。 | なちゅの市川綜合研究所

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足許でREITを中心にPO(IPOも2件あり)が結構出てくるようになったと思います。

特に年初からの東証REIT指数の急回復を背景に、俗に“プレミアム増資”と呼ば

れる、P/NAV(時価純資産倍率)が1倍を超えた状態でのPO案件が多くなってい

ることが目に付きます。

ちなみに事業会社のPOでは、REITでいうP/NAVのような性格を持つPBR(純資産

倍率)に対して、1倍超えのPOだろうと、1倍割れのPOだろうとあまりそこに主眼を

置いて見られることはなく、主に中期的なPERの良化とか、エクイティ・ストーリーとか

そういうことを見られるので、“プレミアム増資”かどうかはあまり議論になりません。

で、冒頭で述べた通り“プレミアム増資”は本来REITの世界でしか聞かない用語な

のですが、本来の言葉の定義とは異なるものの、個人的には優待株がこの“プレミ

アム増資”的なことを効果的にやる絶好のタイミングだと思っています。マネー雑誌

の優待特集などを見るとよくわかりますが、昨今の優待株は過去と比べて明らかに

割高に評価されており、優待と配当を合算した利回りでも、東証一部の高配当銘柄

(優待なし)の利回りに負けてしまうケースが多々見られます。要は高配当銘柄群に

対して、珍しくマイナススプレッドになっているのです。

そのため、短期的には需給要因で株価に影響は出てしまうものの、優待銘柄にとっ

ては自社のプレミアムな株価を活用した増資をしない手はなく、本当にその辺の背

景を理解してPOしてくる優待銘柄は、事業会社としてそこそこ有能かと思われます

ので、握力強めにホールドするのも良いかと思います。

 

 

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