【3965】キャピタル・アセット・プランニング(東証JQS) --
現在値 3,429円/100株 PER32.0 PBR 6.13 9月配当 株主優待なし
生命保険の販売支援システムとコンサルが主体。相続対策システム育成中。
配当金は9月一括の30円配予想のため、配当利回りは0.88%となります。
キャピタル・アセット・プランニングは株主優待制度を導入しておりません。
業績を確認していきます。
■2014年9月変 売上高 12.7億円、営業利益 0.8億円 EPS 27.0円
■2015年9月期 売上高 32.4億円、営業利益 1.7億円 EPS 47.0円
■2016年9月期 売上高 42.4億円、営業利益 2.4億円 EPS 74.0円
■2017年9月期 売上高 60.1億円、営業利益 3.4億円 EPS 86.4円
■2018年9月期 売上高 65.0億円、営業利益 4.5億円 EPS 110.8円 ce
□2018年3月中 売上高 32.0億円、営業利益 1.6億円 EPS 39.5円 ce
2017年9月期の売上高は前期比41.7%増の60.1億円、営業利益は同37.0%増
の3.4億円となり、年率3割を超える増収増益を連続で達成したものの、期初
予想を下回りました。主力の生保向けシステムにおいて、大口相手先である
ソニー生命やオリックス生命による自動医療査定システムに絡む受託開発が
伸び大増収となったものの、高難度商品のペーパレス化対策の受注が想定
を上回ったことで、この対応のための外注費が余計に発生し、期末1か月前
に利益の減額修正を迫られることとなりました(落着は修正予算よりは良化)。
進行期である2018年9月期通期の予算に関しては、売上高が8.1%増の65.0億
円、営業利益は同32.3%増の4.5億円を予想しております。期初時点の受注残
は1年前に比べて24%増加の16.5億円を抱えているため、大口相手先の旺盛
なシステム意欲を背景に期中での受注拡大が予想されるほか、生保の銀行
窓販本格化にともなうメガバンクや地銀への販路拡大で生保向けシステムが
大幅増となる見込です。このほか、証券会社向けのファンドラップ・相続関連
システムの伸びも見込まれるため、オフィス拡張費用や人件費等の費用増を
飲み込んで、大幅な増益基調を継続する見通しです。
当社は足許で高成長基調を継続する自称フィンテック系の企業でありながら、
一昨年10月に上場した市場はマザーズではなく、JASDAQ(スタンダード)市場
であり、27年の業歴を誇る“老舗企業”らしい市場選択となりました。そのため、
成長期待以上に、業績信頼度が期待されたのですが、事実上最初の本決算
となる今回決算でいきなり未達となり、本業が資産設計サポート業であること
を踏まえると、投資家の期待を大きく裏切る結果となり、株価が暴落しました。
ただ内容的には想定外の受注増加による費用増のため、内容としては良性
のものであり、既述の生保の保険窓販は銀行の収益拡大策のため、中長期
的にはほぼ確実な伸びが期待されます。また、生保や資産運用アカウントの
アグリゲーションシステムやこれに類する相続管理システムをリリースしており
相続発生にともない(都心の)メガバンクへ預金が流出してしまう地銀等からの
大きな需要が期待できます。当社はJQ企業のため、中長期の成長可能性に
関する外部開示がなされておらず、定量的な目標値も定かではありませんが、
業容と外部環境を勘案するに、向こう数期に渡って高成長が期待出来ます。
ちなみに当社は昨年末に、東京事務所を平河町森タワーから、品川シーズン
テラスへ移転をしております。当社は大阪本社の会社であり、今後は全国の
金融機関が相手先となるので、新幹線利便性や信用力(NTTUDの築浅ビル)
を考慮して移転したものと推察されます。賃料坪単価が約3割減とのことです
ので、面積が1.8倍となる意欲的な増床移転のわりにコストは増加していない
とは思いますが、これまで平河町森タワーを坪4万円強出して借りていたのか
どうか・・・その辺のコスト感については若干気になるところではあります。
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*本記事の内容記述は一般に入手可能な公開情報に基づき、作成されています。
特定の証券・金融商品の売買の推奨ないし勧誘を目的としておらず、本記事に
基づいて投資を行い、何らかの損害が発生した場合でも責任を負いません。
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