源流は寺岡精工系の代理店、フルテック(6546)。 | なちゅの市川綜合研究所

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【6546】フルテック(東証二部) --

現在値 1,214円/100株 PER15.1 PBR1.18 3月配当・株主優待 9月配当

自動ドア開閉装置を販売・施工、保守サービスが収益源。建具の製造も。
配当は3末9末の年2回・合計25円のため、配当利回りは2.06%となります。

フルテックは株主優待制度を導入しておりまして、3月末時点で単元株を

保有する株主に対して、1,000円分のクオカードを進呈しておりますので、

配当優待利回りは約2.88%となります。

業績を確認していきます。当社は本年3月のIPO銘柄です。
■2015年3月期 売上高 100億円、営業利益 7.5億円 EPS 117.9円
■2016年3月期 売上高 104億円、営業利益 8.0億円 EPS 106.1円
■2017年3月期 売上高 104億円、営業利益 5.8億円 EPS 75.7円 

■2018年3月期 売上高 107億円、営業利益 6.0億円 EPS 80.2円 ce
□2017年9月中 売上高 49.2億円、営業利益 2.5億円 EPS 47.4円(11/2)

2017年9月中間期の売上高は前年同期比6.2%増の49.2億円、営業利益は

8.5%減の2.5億円と増収減益となりました。主力の自動ドア事業において、

新規およびリニューアルの販売台数が、前年同期比で2桁の伸びを確保

したほか、それにともない付随するステンレス建具の販売も順調に伸長

しました。ただ利益面に関しては、増員による人件費の増加と外形標準

課税の適用が響いており、営業減益で着地しています。


なお2018年3月期通期の予算については修正しておらず、売上高が前期比

3.2%増の107億円、営業利益は2.1%増の6.0億円を据え置いています。当社

は売上に季節偏重性があり、多くの建物が完工する3月に数字が集中する

傾向にあるため、進捗が今一歩ですが、会社側は「計画通り」としています。

前期の大型案件が剥落する新規販売以外は増収を確保する計画であり、

特にリニューアルとステンレス建具(自社製造品)を抱き合わせた、トータル

受注を増やしていく方針となっています。


当社は本年3月に東証二部にIPOし、約3.6億円(@600円)を調達しています。

ただ調達金額自体も極めて小さく、記載されている資金使途も広告宣伝費

・R&D費・研修費など“取って付けたような内容”になっているほか、そもそも

当社はほぼほぼ無借金に近く、50年を超える業歴で貯め込んだ手許現金

も20億円以上積み上がっているので、実際は公募などする必要もなかった

ようにも見えます。設備投資もステンレス建具工場の増強か、東日本以外

の拠点開設くらいしか資金需要がない(と思われる)ため、現行の配当性向

水準は30%ほどですが、早期に40~50%に引き上げることが望まれます。

(※基本的な位置付けはオールドエコノミーのストック型銘柄、となります)

 

当社はPOSレジで有名な寺岡精工の自動ドア製造会社である寺岡オート

ドアの北海道地区の代理店を発祥としており、特に資本関係はないものの

「寺岡系」の会社となります。会社側が描く成長ストーリーは現在の地盤で

ある北海道・東北から南進し、未進出エリアとなっている東京から西日本を

開拓していく水平展開シナリオを描いていますが、既に「寺岡系」の代理店

については全国に兄弟会社が散らばっているため、これらの代理店を買収

・統合していくのか、他メーカー品を取り扱うなどして“住み分け”ていくのか

見えにくいですが、上場1年も経ってないので、暫く様子を見たいと思います。

 

 

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