バイオ株、ロボット株、フィンテック株、AI株・・など新興市場などを中心に
「漠としたテーマ期待感」で買いたくなる銘柄は沢山ありますが、キャリアや
資産が十分でないうちから、この手の期待先行銘柄を積極的に手掛ける
のは控えめにした方がよいかと思います。
例えばバイオ株で言えば、そもそも業容的に理解が難しいですし、一部の
例外を除き赤字・無配で当たり前、株価的に大幅に値上がりした成功事例
が限定的なことにくわえ、それ以外は半値どころか“二束三文の捨て値“に
なることも多く、それでも市場に残っていればまだマシな方で、既に退場済
の会社も少なくないため、失敗時のリカバリーは非常に難しいと思います。
また、バイオ株で大きな失敗した場合は、次もバイオ株を手掛ける資力や
気持ちが残ればいいのですが、「もう怖いから普通のネット系のグロース株
にしよう」とか「今後は安全な高配当株か優待株だけに投資しよう」とかそう
いった気持ちになったりするのも人情だと思います。つまり、高い授業料
(資金面・銘柄分析の手間等)をかけてバイオ株に投資したのに、次の投資
対象に活かせず、下手すると授業料にもなってないケースが出てくるのです。
勿論、こうしたバイオ株やロボット株等の先進的な銘柄に投資して、一発
当てれば投資家として何だか格好イイですし、簡単に整数倍株を掴むこと
が出来るのかもしれませんが、私に言わせれば、その手の銘柄を手掛け
るのは十分な経験や資金などの投資家としての自分の器が出来てからの
方がよいかと思います。つまり、あるバイオ株で失敗しても、十分な経験や
資金的余裕を背景に、落ち着いてバイオ株に何度も再投資出来る投資家
の方が、学習効果も高いため、段違いに“実り”が大きいからです。期待の
新薬、とやらが出そうな時だけ出たり・入ったりするキャリアの浅い投資家
などよりも様々な意味で圧倒的な優位に立てます(儲かるかどうかは別)。
というわけで、バイオ株をいじるのも、医薬・バイオ分野の学術的なお勉強
観点や特有の値動きなど経験になる点は多少あるかと思いますが、既述
のとおり十分なキャリアがない場合、失敗して得るものはほとんどないと
思います。私の感覚でひとつ例を挙げると、「0~1歳児に月10万円かけて、
英語の英才教育をする」に近いもので、こうした先行投資というか親バカに
関しては限りなく個人の自由ではありますが、費用対効果は明らかです。
それよりは「3~4歳児に月5万円で英語教育」の方がまだ何となく理解でき
ますし、もっと言うと「30歳の自分に月3万円のマンツーマン英語レッスン」
の方が期待リターンの増加にすぐ直結しやすいので合理的と言えます。
だから、「0~1歳児に月10万円かけて英語の英才教育をする」、のはそう
いう不確実なリスクをとっても、非常に長い目で大きなリターンを狙える
大金持ちにだけ許された特権であると言えます。つまりそういうことです。
![]() | 新品価格
|
*本記事の内容記述は一般に入手可能な公開情報に基づき、作成されています。
特定の証券・金融商品の売買の推奨ないし勧誘を目的としておらず、本記事に
基づいて投資を行い、何らかの損害が発生した場合でも責任を負いません。