【3254】プレサンスコーポレーション(東証一部) ---
現在値 1,485円/100株 PER7.17 PBR1.47 3月配当優待 9月配当
関西を中心に投資用1Rからファミリー向マンションの開発・販売を展開。
配当金は年2回・合計25円のため、配当利回りは約1.68%となります。
プレサンスコーポレーションは株主優待制度を実施しており、3月末に単元
株を保有する株主に対して、2,000円分のJTB(JCB)ギフトカードを進呈して
おりますので、配当優待利回りは約3.03%となります。
業績を確認していきます。
■2014年3月期 売上高 517億円、経常利益 102億円 EPS 103円
■2015年3月期 売上高 656億円、経常利益 120億円 EPS 126円
■2016年3月期 売上高 789億円、経常利益 137億円 EPS 152円
■2017年3月期 売上高 1,010億円、経常利益 154億円 EPS 179円
■2018年3月期 売上高 1,265億円、経常利益 178億円 EPS 207円 ce
□2017年9月中 売上高 639億円、経常利益 92億円 EPS 107円 ce
2017年3月期通期の売上高は前期比28%増の1,010億円、経常利益は同
11.7%増の154億円となり、期初予想水準での着地しました。全セグメントで
増収となったものの、特に新大阪(186戸)が大きく寄与したことで、1Rが約
5割近い伸びとなりました。そのほか、高採算のファミリー向も堅調に推移
したほか、ファンドへの賃貸マンション一棟卸しもあり、全社合計業績では
7期連続の経常2桁増益を果たしました。
進行期の2018年3月期の予算については、売上高が25.5%増の1,265億円
経常利益は15.6%増の178億円と、8期連続の2桁増益を計画しています。
3月期末時点で、今期の予算に対する契約高は既に7割超に達しており、
30F建てのタワマン・堺筋本町(289戸契約済/全337戸)、翌期計上予定の
琵琶湖(364戸契約済/全486戸)といった大型物件が順調に成約しています。
マンション以外の一棟卸し、ホテルに関してはさらに好調であり、今期の
販売物件(220億円)は9割近く契約済のため、今期業績もまず鉄板です。
なお、当社は2007年の上場以来、経常利益予算を必ず達成しています。
当社は中計目標値を開示していないものの、高い契約高を支えに年率2
桁の成長モメンタムが向こう数期は続くとみられます。足許ではマンション
以外にもホテル開発を推進しており、今期は難波で2棟を卸すほか、来期
は大阪4棟・京都2棟・広島・横浜・福岡の計9棟を手掛け、うち5棟を外部へ
卸すものの、残りの4棟は自社で保有し、うち南船場と京都中京区の2棟
は運営も自社で行う方針を打ち出しており、収益多様化を図っています。
また、他の成長ドライバーとしてMAを活用しており、昨年末に愛知県岡崎
で三立プレコン(年商30億円)を買収したほか、4月には大阪のララプレイス
(年商不明)を買収しており、同業を傘下に収めています。これにくわえて、
三栄建築設計(3228)との共同事業であるホーチミンでの分譲を本年11月
に控えているほか、米国カリフォルニア州にも現法を設立する計画であり、
今期から本格的に海外に活路を見出していくものと考えられます。
なお株主還元については非常に控えめな状況が続いており、今期も配当
性向12%水準である25円配当(3.9円増配)を見込んでいます。当社の場合、
好業績・低還元であるものの、なかなか財務が良化しないのは積極的な
用地仕入姿勢が影響しており、現時点で向こう3期分(!)の用地を手当して
いるような状況のため、好財務ではあるものの、手元資金は幾らあっても
足りない状態で、営業CFも大きなマイナスが継続しています。そのため、
株主還元は「業績向上による株価上昇で報いる」という形になりますが、
当社はそういう仕入芸風の会社なので、その辺は仕方ないかと思います。
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*本記事の内容記述は一般に入手可能な公開情報に基づき、作成されています。
特定の証券・金融商品の売買の推奨ないし勧誘を目的としておらず、本記事に
基づいて投資を行い、何らかの損害が発生した場合でも責任を負いません。