同業のアイネットと資本業務提携、ユニリタ(3800)。 | なちゅの市川綜合研究所

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【3800】ユニリタ(東証JQS) ---

現在値 1,729円/100株 PER12.5 PBR1.35 3月配当株主優待 9月配当

独立系ソフト開発会社。メインフレームからオープン系までカバー。
配当金は3月9月合計46円配当のため、配当利回りは2.66%となります。

ユニリタは株主優待制度を実施しており、3月末に100株以上を保有する

株主に対して、2,000円分のJCBギフトカードを進呈しておりますので、配当

優待利回りは約3.81%となります

業績を確認していきます。   
■2014年3月期 売上高 42.0億円、経常利益 12.4億円、EPS 102円 
■2015年3月期 売上高 71.2億円、経常利益 15.7億円、EPS 133円 
■2016年3月期 売上高 71.9億円、経常利益 16.3億円、EPS 172円 
■2017年3月期 売上高 69.4億円、経常利益 15.5億円、EPS 125円 

■2018年3月期 売上高 75.0億円、経常利益 17.0億円、EPS 139円 ce
□2017年9月中 売上高 36.5億円、経常利益 8.7億円、EPS 71.4円 ce

2017年3月期の売上高は前期比3.6%減の69.4億円、経常利益は同4.9%減

の15.5億円となり、期初予想を下回りました。営業体制の見直しの遅れと、
自社製品販売を代理店を中心に実施したことによる技術支援サービスの

付帯率の低下、そのほかにクラウド型商品の構成比増加により、売り切り

型から継続課金型へのシフトにより、収益が一時的に落ち込みました。

なお進行期の2018年3月期の予算に関しては、売上高が8%増の75億円、

経常利益は9.3%増の17億円と反転を見込んでいます。前の期に実施した

営業体制変更が軌道に乗る見通しで、プロダクト販売と付帯の技術支援

が伸びるほか、従来からの高収益セグメントであるメインフレームが他社

クラウド等への乗換により漸減するものの、限定的に留まる見通しです。

今期は3年中計の最終年度となっていますが、売上高が従来100億円予想

に対して今期は75億円、経常利益は従来24億円予想に対して今期は17億

円のため、最高益の達成は視野に入るものの、かなりの未達で終わる公算

です。それまで好調だった帳票系の大型案件の受注一巡や、顧客の予算

低下による案件小型化、期待されたMAがなかったことが要因です。

 

そしてこの中計未達のテコ入れ策(!?)として、本年4月アイネット(9600)社と

資本業務提携(アイネットが当社株を1.2%取得、当社側はその半分を取得)

を発表しています。アイネットは顧客層も被るモロに同業ですが、クラウド

やデータセンターに強みを持っているため、この手のミドルウェアに強みを

持つ当社と提携した模様です。売上規模は同社が3倍あるものの、利益率

や財務面は当社が圧倒しているので、中長期的にはもう一歩踏み込んだ

展開もあるかもしれませんが、ひとまずは提携効果発現に注目されます。

 

なお株主還元に関しては、配当性向30%基準でありながら、実際は35%弱

となる46円の配当予想を今期も据え置いています。当社は145億円ほどの

時価総額ながら、無借金かつ90億円もの現金を抱えるジャブジャブ財務

ですので、業績の如何に拘わらず減配の可能性は低いと思われ、まずは

前年に落としてしまった記念配水準の52円の復元を期待したいところです。

 

 

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特定の証券・金融商品の売買の推奨ないし勧誘を目的としておらず、本記事に 
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