可視化されずらい配当予想。 | なちゅの市川綜合研究所

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市場の中には期初時点で配当予想を出さない会社や、予想を出していても
申し訳程度の少ない金額を置いておく会社、あるいは業績が継続的に二桁
成長していて、配当性向コンシャスのため増配間違いなしにもかかわらず、
適当に前期と同額の配当予想を出しておく会社等・・・配当予想が可視化
されずらいケースは意外とたくさんあります。

実際との乖離が大きく有名なところでは証券会社各社や、BPカストロール、
GCA、少し前のトライステージなどがこれにあたります。乖離幅の少ない
ところでもイーギャランティーや全国保証、青山財産、サンマルクみたいな
ところも期末近くまで配当予想を増額しない傾向にあります。

また今期(既に前期)の業績が好調に推移していて、今期も有配間違いなし
と見られていたSFJも、最後の最後まで配当予想は未定でしたが、結局先週
の金曜の本決算で20円配当を出して来ました。

上記に挙げた銘柄はごく一部ですが、パッと思いつくだけでもこれだけあり、
しかもなんとなく銘柄を追っていれば「大体このくらいの配当が出るな」と
いうのは、ある程度はわかるものです。しかし、会社予想という形で可視化
されていないと「配当利回りランキング」はおろかスクリーニングにも上が
ってこないので、見落としてしまうことになります。

そもそも配当重視派は値上がり益狙いより少数派であり、しかも不確実性を
嫌う傾向にあるので、こういった投資の盲点はなかなか是正されずに残り続
けると思いますし、バリュートラップに近い性質のものだと思います。
ただこうした銘柄の存在により配当重視派は、あまり目立つことなく(!?)
こっそりと肥えることが出来るので、可視化されにくい実質高配当株を選好
していくのはなかなか面白い取り組みだと個人的には考えています。

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