あえて縛られにいくこと。 | なちゅの市川綜合研究所

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twitterやブログで注力銘柄を書いたり、パフォーマンス(目標やトラック
レコード)を書いたり、投資方針を書いたりすると、何かとそれに縛られ
がちになるのは、よく知られるところです。たしかに注力銘柄、と書いて
しまった以上、翌日気が変わって直ぐ売るのもなんだか恥ずかしいですし、
パフォーマンスにしても、前の算定期間や他の投資家さんと比べて下回る
成績を書くのは恥ずかしいので、n次(nは日・週・月・年)パフォーマンス
ありきの、何かと無理のある運用になってしまいがちなのは、過去の記事
でもう百万回くらい述べた話であります。

が、この類いのことをブログ等に書くのは良い面もあると思っております。
それは標題にも記した通り「あえて縛られる」ことが出来るという点です。

投資に限らず何でもそうだと思いますが、人間は本当に弱いもので、直近の
出来事ばかりを過大評価して、無駄に強気になったり弱気になったりして、
一度決めた投資方針は簡単にブレてしまいます。変化に対応するものだけが
生き残る、的な進化論風味の観点からなのか「ブレて当たり前」と仰る投資家
さんもいらっしゃいますが、あくまで個人的な意見として、投資方針を決めて、
twitterやブログに書いて、それを自分に守らせるトレーニングをした方が成
長は早いと思います。私が傍目で見ていて(失礼ながら)ブレブレの投資家さ
んも、銘柄の選定自体はセンスを感じさせるものを持っていたりするのですが、
どうも握力が弱めな方が多く、上昇局面まで持ち切れていない印象を受けます。

これは心の何処かで「ブレて当たり前」と思っているおり、自分の投資を信用
出来ていないのも原因のような気がしますし、そんな投資を続けているうちは、
なかなか上手くなりづらいと思います。そのため、たとえ「ブレずに」いったこと
で大怪我をすることがあっても、長い投資家生活において少なからず得るもの
があると思いますので、安易にブレないような仕組みを作り、あえて縛られに
いくようなことも、投資キャリアの中ではそれなりに大事な経験だと思います。

※もちろん不動産の世界における賃貸・購入派の議論のように、わざと縛ら
れてブレないようにしておくことは、デメリットも山ほどあります。ご自身の性格
に合わせて参考にしてください。言わずもがなですが、投資において自分の
心理特性を知ることは、今日のエントリの本旨よりはるかに大事なことです。

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