【7860】エイベックス・グループHD(東証1部) ---
現在値 1,612円/100株 PER138.1 PBR1.46 3月配当優待 9月配当
ダンス系音楽で急成長。非CD分野強化。ドコモ・SB向け映像配信。
配当は3月9月の年50円配当であり、配当利回りは3.10%となります。
エイベックスは株主優待を実施しており、単元以上保有の3末株主に対して、
a-nationの優先予約権を付与しております。また保有株数が増えると予約権
だけではなく10~20%の割引が受けられるとともに、追加で当社オリジナル
のCDやDVDの進呈があります。
業績を確認していきます。
■2013年3月期 売上高 1,387億円、経常利益 131億円、EPS 172.7円
■2014年3月期 売上高 1,569億円、経常利益 113億円、EPS 142.3円
■2015年3月期 売上高 1,692億円、経常利益 86億円、EPS 141.9円
■2016年3月期 売上高 1,541億円、経常利益 60億円、EPS 99.9円
■2017年3月期 売上高 1,620億円、経常利益 43億円、EPS11.6円 ce修正
□2016年9月中 売上高 756億円、経常利益 24億円、EPS 68.5円
□2016年12月3Q 売上高 1,230億円、経常利益 30億円、EPS 0.4円(2/9)
2016年9月中間期の売上高は前年同期比10.3%増の756億円、経常利益は
同約12倍となる24億円となり、期初予想を大幅に上回って増収増益となりま
した。映像事業における利幅の厚いパッケージ販売が好調に推移したほか、
ライブ事業も公演数の増加とそれに伴う観客動員数の大幅な増加(113→141
万人)により、不調の音楽事業をカバーしてあまりある業績となりました。
なお2017年3月期通期予想に関しては、3Qの時点で修正しており、売上高が
前期比5.1%増となる1,620億円(期初予1,550億円)、経常利益が同29%減の
43億円(期初予50億円)と期初予想比で増収減益となる見込みです。中間時点
に続き、映像・ライブ事業が堅調だったものの、映像配信"ゲオチャンネル"の
収益性低下による引当金・棚卸資産評価損を売上原価で16億円計上したほか
経常外でソフトウェアの減損も5億円弱計上するため、上期の貯金を食いつぶ
して、営業利益段階からまさかの減益転換となる見通しです。
なお今期の最終利益は5億円まで落ち込む見通しですが、株主還元について
は、「配当性向35%、ないし、50円のいずれか高い方」の配当基準に従い、今期
予想の50円配は維持される見込みとなります。当社はかつては自社株買いを
ある程度やってくれる会社だったのですが、建設中の新本社(竣工は本年9月)
の事業費に約143億円を投じていることもあり、現状の利益水準を考慮すると
最低配当の50円が当面継続されるものと思われます。
当社は昨年5月に新成長戦略を開示しており、従来型の音楽パッケージ販売
がジリ貧状態であることから「ライブ」「アニメ」「デジタル(を利用したインフラ)」
を重点3項目に置き、そのコアとしてコンテンツ創出力の強化も図っていくとい
う指針を打ち出しています。本戦略に関しては漠としており、大した目新しさ
もないのですが、やはり昨年2月に傘下の音楽著作権管理会社2社を統合し、
全10万曲ともされる当社のJASRACへの委託楽曲を、自前の会社に移管し始
めたことがトピックかと思われます。事実上の独占状態にあるJASRACから
著作権管理権を奪い返せれば、管理料はもとより事業拡張性へのスピード
感が飛躍的に高まるので、この辺の展開は注目していきたいと思います。
*参考記事① 2015-01-08 1,946円 ーーー
サイバーと資本業務提携、エイベックス・グループHD(7860)。
*参考記事② 2014-05-17 1,768円 ーーー
エイベックス(7860)から株主優待のa-nation優先予約案内が来たので短評。
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