現在値 698円/100株 PER14.9 PBR 2.04 10月配当 4月株主優待
九州・北陸・四国・東北など地方中核都市でゲストハウス型挙式等展開。
配当金は10月に一括12円配当のため、配当利回りは1.72%となります。
アイ・ケイ・ケイは株主優待制度を導入しており、4月末に単元以上を保有
する株主に対し、1,500円相当の特選菓子を進呈しておりますので、配当
優待利回りは約3.86%となります。
業績を確認していきます。
■2013年10月期 売上高 145億円、経常利益 19.1億円 EPS 48.7円
■2014年10月期 売上高 153億円、経常利益 20.0億円 EPS 41.0円
■2015年10月期 売上高 169億円、経常利益 21.0億円 EPS 39.3円
■2016年10月期 売上高 179億円、経常利益 21.6億円 EPS 45.5円
■2017年10月期 売上高 179億円、経常利益 18.8億円 EPS 47.5円 ce
□2017年4月中 売上高 83.8億円、経常利益 6.5億円 EPS 20.7円 ce
2016年10月期通期の売上高は前期比5.5%増の179億円、経常利益は同
3.4%増の21.6億円となり、期初計画を上回って、過去最高を更新しました。
主力の婚礼事業に於いて、15年3月より稼働の広島支店が通期寄与した
ことなどによる施行組数の増加(4,123→4,309組)や、リニューアル奏功等
による単価の増加(386→390万円)が主な増収増益の要因となります。
なお、2017年10月期の通期予想については、売上高が横ばいの179億円、
経常利益は13%減の18.8億円と微増収・減益を予想しています。期末時点
の受注残高は一年前と比べて、3,288→3,405組と増加していますが、先行
費用の増加で減益となる見込です。新規出店費用(岡崎支店)3.4億円・海外
調査費用0.9億円・従業員処遇改善1.7億円の計3件に、6億円を投じる想定
であり、これらの先行投資が響くため、利益水準が押し下がる公算です。
当社の強みは九州で屈指の新卒就職人気を誇っていることであり、2017
年のマイナビの就職人気ではJR九州に次ぐ2位となっています。そのため、
比較的質の高い学生を比較的低コストで採用することに成功しており、これ
が当社競争力の源泉となっています。要は九州ローカルのノバレーゼです。
ただそんな当社でも単体で700名弱を抱え、平均年齢28.9歳・平均年収353
万円の給与では、定着率の観点から限界が出てきたものと推察されます。
既述のとおり人件費を1.7億円積み増す予定ですので、年収ベースでは1人
概算で15万円程度がカサ上げされる計算となりますが、それでも同業他社
よりはまだ安い水準なので、連続増益を捨てて人件費を積み増した会社側
の判断は概ね妥当性のあるものと考えています。
こうした人件費の増加のほか、ピカピカのゲストハウスを建てて速攻で回収
・償却するのが宿命のため、簡単に株主還元に回すわけにもいかず、今期
の配当予想は前の期と同じ12円を据え置いています。成長期待が剥落した
わりに渋い配当ですが、その分自己資本比率は49.2→54.2%と改善しており、
44億円の現金を抱えネット無借金となっているため、この手の業種としては
それなりに地に足の着いた雇用重視の経営をしている印象を受けます。
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*本記事の内容記述は一般に入手可能な公開情報に基づき、作成されています。
特定の証券・金融商品の売買の推奨ないし勧誘を目的としておらず、本記事に
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