【3397】トリドールホールディングス(東証一部) ---
現在値 2,389円/100株 PER18.8 PBR3.19 3月配当 9月株主優待
焼き鳥店発祥。低価格のセルフ式うどん『丸亀製麺』にシフト。
配当金は3月一括の24円配で、配当利回りは約1.06%となります。
トリドールは株主優待を実施しており、9月末に単元以上を保有する株主
に対し、2,000円分の自社優待食事券を進呈しておりますので、配当優待
利回りは約1.84%となります。
業績を確認していきます。当社はIFRS採用企業です。
■2013年3月期 売上高 610億円、税前利益 69.1億円 EPS 82.7円
■2014年3月期 売上高 709億円、税前利益 23.7億円 EPS 24.8円
■2015年3月期 売上高 783億円、税前利益 36.1億円 EPS 48.8円
■2016年3月期 売上高 955億円、税前利益 81.1億円 EPS 120.6円
■2017年3月期 売上高 1026億円、税前利益 85.8億円 EPS 126.8円 ce
□2016年9月中 売上高 501億円、税前利益 39.1億円 EPS 60.2円(10/31)
2016年9月中間の売上高は前年同期比5.0%増の501億円、税前利益は同
5.3%減の39.1億円となりました。主力の丸亀製麺の既存店売上高が103.3%
と力強く推移したほか、47店舗(※うちFC41店舗)を出店した海外事業につ
いても、業態転換やFC化などにより収益が急改善しており、本セグメント
利益は前年同期比5倍の2.4億円まで一気に良化することとなりました。
なお、2017年3月期通期予想については据え置いており、売上高が前期比
7.4%増の1026億円、税前利益は同5.7%増の85.8億円を見込んでおります。
国内新店は通年で35店舗とかなりセーブしている反面、海外に関しては、
下期でも57店舗(※うちFC41店舗)を計画しております。国内は丸亀製麺
の既存店てこ入れと人材採用・教育が急務でしたので、出店を控えている
ものと思われますが、丸亀製麺の売上高が回復しているのが確認できる
ことから、今期は概ね会社側の戦略どおり順調に推移している印象です。
今期は国内・海外(FC)合わせて140店舗程の出店を見込んでいますが、
財務的にはまだまだ出店余力を残している状況であり、2014年に公募で
調達した42億円(@1,315円)を含め、なお100億円を超える現金が手許に
あるような状況です(※有利子負債は124億円のため、ほぼ無借金状態)。
そのため、再度の公募増資のリスクは既に減退しており、専らこの資金の
用途が注目されていましたが、本年5月にマーキュリアインベストメントの
ファンドから約30億円でSONOKOを買収しました。SONOKO、は言わずと
知れた故・鈴木その子氏の化粧品ブランドですが、近年は中国をはじめ
とする海外や無添加食品等の通販に注力しているため、当社がこれまで
殆どカバー出来ていなかった顧客ポートフォリオを獲得したことになります。
ただ当面のシナジーはかなり薄く、新たにのれん代が乗っかっているので
長い目で見ることにはなりそうですが、記述のとおり財務的に余裕がある
ことや、既にIFRSであることも考慮するとまずまずの投資と思われます。
昨年設立した傘下のTDインベストメントの動きはまだ見えてきませんが、
今後はMAを活用した外部成長を強く志向していくような印象を受けます。
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*本記事の内容記述は一般に入手可能な公開情報に基づき、作成されています。
特定の証券・金融商品の売買の推奨ないし勧誘を目的としておらず、本記事に
基づいて投資を行い、何らかの損害が発生した場合でも責任を負いません。にほんブログ村