新興市場はあくまでサブ市場/投資戦略アウトルック(2016.11.12) | なちゅの市川綜合研究所

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米大統領選により、近年まれに見る壮絶な「全戻し相場」を見せ付けら
れた一週間だったと思います。

「全戻し相場」となる時はいつもそうですが、基本的には指数や大型株
はちゃんと戻りますが、新興株はよほど時価総額の大きいか、流動性
のある人気銘柄でないと戻りが悪いです。「全戻し相場」のはずなのに、
新興株ばかりでポートを組んでいると、よくて8割5分、悪いと7割位しか
値段が戻っていないということも少なくないかと思います。

これはご存知のとおり、指数先行で戻る時には大型株にはある程度
満遍なくお金が回りますが、指数の意味が薄い新興株にはなかなか
お金が戻って来ず、しかもメインの投資主体である個人投資家が深い
傷を追っているため、暴落前と同じ水準に戻るだけでも相当大変です。

こういう時に思い出してほしいのですが、新興市場はあくまでサブ市場
に過ぎないということです。個人投資家さんのブログやツイッターなどを
見ると、新興株ばかり買われている方が大勢いるので、ついつい新興
株だけしか目に入らなくなってしまいがちですが、本邦のメイン市場は
あくまで東証一部であり、内外の機関投資家も基本的には東証一部の
銘柄の中から選んで投資をすることとなります。

新興株は個人投資家好みの一見すると割安な銘柄がゴロゴロ転がって
ますが、それは「買いたい時に買えず、売りたい時に売れない」流動性
リスクを伴っているから安いのです。だから相場のいい時に新興株にお
世話になっている向きは、こういう暴落時にその対価を支払わねばなり
ませんし、ある意味当然のことだと思います。だから自分の新興株だけ
戻りが悪くても、そういう仕組みなので特段気にする必要はありません。

今日は教科書的な内容になってしまいましたが、ご参考ということで。

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